まえがき
「人という字は、人と人とが支え合ってできています」
昔のドラマでそんなことを言ってた。子供ながらに感動したことを覚えてる。まぁ、この言説ウソらしいんだけど。
――だけど、もしこの言葉が真だったとしたら。
より多くの「人」と「人」が、手を取り合い、支え合った営みの結実。
それが『十』という字を形作るんじゃないか。
そんなことを不意に思った。
THE IDOLM@STER
MILLION LIVE!
10thLIVE TOUR Act-4
MILLION THE@TER!!!!
ミリオンライブ”十年”の集大成。
なんとか両日参加できたので、私が感じたものすべてををここに残していこうと思う。バトンは繋がなくちゃいけないのが、ミリオンライブだと思うので。
長いので、お時間ある時に読んでやって下さい。
ライブ感想
開演前
本公演の会場は昨年開業した「Kアリーナ横浜」。9thライブで10thツアーの最終地点がここだと分かった瞬間、申し訳ないけど声出た。
「世界初の音楽専用アリーナ」を謳う本会場。ライブ自体も然ることながら、Kアリ童貞の私はそこで繰り広げられるであろう極上の音楽体験に心躍らせてた。
DAY1の席はLEVEL7。いかにKアリがライブに特化したハコと言えど、さすがに少し遠かった。毎度趣向を凝らしてあるステージ装飾も肉眼では確認できなかったね。
「まぁ、会場が一望できるし、明日はいい席やろ(ちなDAY2もLEVEL7)」くらいの気持ちで会場を眺めてたよ。
開演10分前。
BGMとして流れてきたのは
『Brand New Theater!』
本公演タイトルは
「MILLION THE@TER!!!!」
本編での披露可能性もあったかもしれないけど、本ツアーで既に2度の披露。聴けない寂しさとこれまでの10thツアーの感慨に耽ってた。
私は「開演前BGM」を聞いてる時間が好きなんだ。最後通牒とのやりとりに毎度のことながら一喜一憂してる。
Act-2なんか特にそうだったね。『マイエボ』なんかは白目剥いたし、『盆踊り』流れてきた時は俺のご先祖様も白目剥いてた。
Act-2ならまだ希望があるけど、今回は10thツアーの最終公演。ここで流れれば10thライブでの披露は絶望的。
コールもほどほどに、固唾を呑んで耳を澄ましてた。
……んだけど、マジでやられたね。
これが唯一の開演前BGMになるなんて思わないじゃん。
ラスサビから唸りを上げだした『BNT』。呆気に取られてる間に真暗になった会場。そこに誰かの不敵な笑みと思惑が浮かんでた。
予想なんか絶対にさせん。覚悟しとけよ。
開演前からこんだけ楽しめるなんて。やっぱ、アイマスライブって楽しいな。
いつも以上に「どっから声出してんねん」な美咲ちゃんの影ナレ。
シアターらしい開幕ブザー。
Act-1、もとい、1stライブを踏襲した街頭旗のOverture。
そして居並ぶ32体。
待ちに待ったこの瞬間。終わってしまう”悲壮感”よりも、”期待感”が胸を叩いては口から漏れ出してた。
開幕なだれ込んできたのは、「おもてなし」と呼ぶには、いささか激しすぎる「歓迎」の調べだった。
DAY1
1.Welcome!!
やらない訳がない!!
やらない訳が無いんだ!!!!
けど…もしかしたら……
何度「やる」と自分に言い聞かせただろう。
何度「やらんかも」に秤が振れただろう。
Act-1からまとわりついてた『Welcome!!』の亡霊は、開幕直後の怒号にたちまち爆発四散した。やるならDAY1開幕だと祈ってたけど、嬉しすぎて久しぶりに「あれ、この曲何だっけ?」現象起きたわ。人の頭は容易にバグる。
いやぁ……マジで待ってたよ、お前を。
我がラウンジでもライブ感想会の度に「今回、Welcome!!先輩おった?」みたいな話になるけど、これでもう一安心だな。今回は間違いなくおったわ。やかましいくらいに主張してた。
開幕の衝撃で気づくの遅かったけど、ミリオン初の“全員個別衣装着用”。その壮観さは本公演の影の主役として……どころか文句なしの主役だよ!!!
公演全体の話だけど、この個別衣装のおかげで映えたシーンがいくつもあった。そりゃ周年衣装の一体感とかも素晴らしいけど、本公演の「個性が一目見て分かる」ってのは随所でいい仕事してたね。
後のMCで判明する”裏地にまで細工を施す情熱”もプロの御業。39人分の個別衣装にかかる時間はいつもの比ではなかったでしょう。
「かけた時間は覚悟の証」
衣装チームの並々ならぬ”覚悟”が、鮮やかにステージを彩っていた。
私はこの問いに「参りました」というほかない。このリアル美咲ちゃんたちに、俺たちはカンパ出しあってハワイ旅行とかプレゼントしてやるべきだと思う。有志の広告イベントに100万集まんだからいけるでしょ?
選曲・衣装の衝撃は凄まじかったけど、開演前は感じなかった“ステージ演出”も良かったね。ボディーブローの如くじわじわ効いてた。
よく見る赤い緞帳。よく見る電飾看板。Act-1&2でも施された映画フィルム風装飾。それに加えて、今回はステージ設置の階段蹴上部分に「10th Act1~3の公演名」が表示されていた。
10thツアーもここまで来たことを改めて実感したし、過去一リアリティがあったね。7人足りないとはいえ、本ツアー最多の32名。ミリシタかと空見するくらいには”シアター”だった。
私の本曲への渇望は「バンナムフェス1stの場にいなかったこと」に起因する。だけど、曲が終わる頃にはコイツも爆発してた。
バンナムフェスに人数は劣ってるけど、最新鋭の音響設備を備えた会場で、ほぼほぼミリPしかいない空間で、衣装にステージと最高に「ミリシタらしさ」を添えて、10周年ライブの開幕を飾る。
シチュエーション良すぎておつりが来るレベルなんだわ。
「ここまで来れたよ!」「まだまだこれから!」の原曲セリフが聴けなかった寂しさは正直あった。まぁ、公演全体としてセリフパートはアレンジが施されてたし、それだけ特別な公演にしたかったってことなんでしょう。
第1ブロック
「ミリオンライブ、開演です!」
高らかな宣言と共に聞こえてきたのは、涼やかな『Legend Girls!!』。伝説の幕開けにふさわしい風が吹いた。
最古のCDシリーズ「LTP」収録にして、ミリオン最初のユニット曲でもある本曲。「LTP」は“「765プロライブ劇場」で上演されているライブ内容を収録している”という設定で制作されたシリーズ。「MILLION THE@TER!!!!」と銘打った本公演にはうってつけのシリーズだ。
ミリアニ3話や7thライブ。要所で印象的な使われ方をされている本曲。さすがにイントロで息を吐いたし、客席からは息どころか胃液でてそうな歓声が聞こえた。
ころあずがいない、という無念はあったものの、もちょ、みっく、こっこちゃん。LEVEL7からでも分かる圧倒的光属性に開幕から多幸感に溶けてた。「エモさが勝るかな~」とか危惧してたけど、わりと楽しくコールしてた気がする。
これからファンになってくれる方に「どのライブ見たらいい?」って聞かれたら、「Act-4が1番だよ!」って言えるライブにしたいって聞いて(意訳)――
「10周年ありがとう生配信」ちゃきさんコメント
本公演後に放送された「10周年ありがとう生配信」にて、Act-4のコンセプトがちゃきさんの口から語られていた。
ご新規様は、やさしく囲んだ末に最大火力で燃やし尽くす。俺はそう習った。Xを見る限り同僚もそうしてる。みな真面目である。
ちゃきさんのコメントは現実になるでしょう。これからの私がご新規様を消し炭にするとしたら、おそらく「Act-4の円盤」になると思うもん。この伝説のライブ見せるのが何よりも手っ取り早い。「私の後を行く人」にとっても、そうなってくれると信じてる。
みんなで目撃者になろう
『Legend Girls!!』
この「みんなで」が、そういう意味合いに聞こえてしまう今日この頃。俺は、ミリオンライブが楽しくて仕方がねえ。
続いて聞こえてきたのは、やけに重々しいイントロ。予想外すぎる楽曲に、我が耳を疑ったよ。
ここから始まるソロ曲メドレー。トップバッターはウザいくらいのワチャワチャナンバー『AIKANE?』。すでにAct-2で披露した楽曲である。
唐突ですが、今回のセットリスト。
個人的には非常に満足しています。
それは何故かというと
「セトリ作成者の思想が随所で痛いくらいに伝わってきたから」だ。
過去ライブでも感じる瞬間はあったけど、今回は過去最高に感じた。開演前BGMもそうだけど、私はそういうの好きなんだ。
誰かの思想がにじむ瞬間、
熱量が顔をのぞかす瞬間が。
そんな言外の主張を最初に感じたのがここ。うざくなりだした『AIKANE?』の後ろで、セトリ作成者がうざいくらいに主張してた。
わかる!わかるよ~!!
こんだけ人数いて忘れ物も未披露曲もあって、ソロ曲やるなんて思ってなかったよね?
ま!し!て!や!
“Act-1〜3披露曲“やるなんて言語道断、って思ってたよね?
ねぇ、どんな気持ち?
ねぇ、どんな気持ち?
ねぇ?ねぇ?ねぇってば~!
少しイラッとしたけど、今にして思えば私はココで吹っ切れた。
「マジでなんでもアリなライブにしたいんだな」
そう痛感した。
てか、今回の「ソロ曲メドレー」はマジで英断だったと思う。
披露曲数は増えるし、各演者さんに確実にスポットライトが当たる。チラホラいたご新規様の壁「知らない曲でノレないタイム」も、テンポよくお出しされれば多少は苦痛も和らぐでしょう。
なにより「39人で繋ぎたい」という明確な意思表示があった。それはDAY2の最終ブロックで語る。
にしても、私はちゃきさんと茜に毎度毎度おどろかされてる気がする。Act-1の登場位置とか。トップバッターが多いと言えど、この人らは”ミリオンのサプライズ係”にでも任命されているんだろうか?「サプライズ料」と「セリフ量」がギャランティーに反映されることを切に願う。
Act-2でも体感した暑苦しさに懐かしさも感じたけど、同時にどうしようもなく泣き曲だとも思う。
だってだって もりだくさんな人生楽しいでしょ
『AIKANE?』
このフレーズとか特にね。ちゃきさんがどんな心境で歌ってるんだろうか、とか考えると込み上げるものがある。
か細くなった気道で全力で吐き出したよ。
「うざかわいい~!!!!」って。
こんな言葉で熱くなれるコンテンツ、ミリオンライブだけ。
ちなみに、Kアリの音響の良さを最初に実感したのも本曲だった。Act-2で「ちょっと何言ってるか分からない」状態だった『あかねちゃん作文』が、ビビるくらい鮮明に聞こえてたね。
その後に披露されたのは、高音が脳天に突き刺さる『FIND YOUR WIND!』。
会場の隅々まで広がるぴらみさんのビブラート。気持ちよく弾むビートに上下動する右腕。ハイトーンでクリアな歌声は爽快感をばら撒いていて、周囲には抜けるような緑青の空が広がっていた。
「俺はマジで飛んでんじゃねーか」
そんな錯覚さえしてた。
もったいないことは承知の上で「あとでアーカイブ見りゃいいや」くらいの気持ちで、束の間の空中飛行を楽しんでたよ。
「たったぁ! いいちびょおだってぇえ!!」
空を裂く号令。
撃ち落されるオレ。
「飛ぶ鳥を落とす勢い」の由来である。
墜落して気絶してる間に、周りはオレンジまじりの夕空に変わっていた。
人がキモチ良くなってる所に、紗代子らしいパワフルナンバー『Only One Second』が轟いた。『FYW』の余韻なんてものはなかったね。楽曲に合わせたのか不明だけど、やけにスパン短かった気がする。
『OOS』自体の衝撃も然ることながら、この「筆頭同士のバトンリレー」に、またまたセトリ作成者の意気込みを感じてた。
この2人の歌唱力について今さら言うことはないよ。「カラスは黒い」くらい当たり前の事柄。「ミリオンVo力団筆頭」の称号を与えることに何の躊躇いもない。
そんな2人が、この最序盤で並べられたんだ。
これを“激熱”と呼ばずして何と呼ぶ。
「歌うまいじゃん!」
「アンタもな!」
ロンタイ履いたぴらみさんと長ラン着たべーせんが、ドッカンバトルの末に拳突き合わせてたね。なんか勝手に青春感じてたし、「マジで出し惜しみする気のないライブだな」って思った。
ボーカルのつよつよバトンリレーとしてもそうだが、楽曲の並びとしても綺麗だったんじゃないだろうか。
軽やかに聞こえる『FYW』と、焦燥すら感じる『OOS』。ともに「夢」を謳う楽曲だが、描き方は対極。柔と剛。この2曲は「ゴール」というフレーズだけを見ても対比的だ。
ゴールはまだ分からないけれど
『FIND YOUR WIND!』
スタートラインここだよ
ほんの一秒先だって
『Only One Second』
目指すべきゴール
ゴールはないけど“スタートする重要性”を描いた『FYW』。ほんの一秒先の“ゴールの積み重ねが夢に至る”と説く『OOS』。
美しいな、この流れ。茹でガエルの法則、みたいな詐欺っぽさあるわ。なんでこんなに綺麗につながるんだろう……とか思ってたら、どっちも「作詞:松井洋平」やんけ。
怪獣同士のバトルが終わった所に、美奈子ソロ曲『SUPER SIZE LOVE!!』でトドメ。
本公演は、“Act-1,2ほどコール表記がなかった”のも特徴的だった。ゲームサイズとはいえ曲数多いから仕方ないと思う。終始ムニャムニャしてたけど、あのコールだけは漏らすまいと傾聴してたね。ぜっきーのガイドに救われた人も多かったんじゃないかな。
「おかわり~!」できて大満足、じやなくて大満腹。
はちきれそうな腹に響いてきたのは、高らかなブラスの音色。両日唯一の「LTF」曲『ゲキテキ!ムテキ!恋したい!』。可愛らしい獅子に連れられての登場。
4thぶりの披露に、お世辞にもメジャー所とは言い難い楽曲。イントロのどよめきの大きさを思い出しても、認知度はあまりなかったように思う。
LEVEL7から見てると背格好似てるから判別に困ったけど、ロコ・育さん・エレナ。ハツラツとした三位一体の声のトランペットは、否応なしに届いてた。曲中の「一撃♪」はペンラごと右ストレートぶち込むと楽しいと思うよ。上司の顔とか思い浮かべてさ。
皆さん「好きなコミュ」ってあると思うんですが、私の中で本曲コミュって”それ”なんですよ。選曲理由は不明だけど、個人的には嬉しかったね。
直近のミリオンは供給が多すぎた。ミリアニに始まり、四半期ごとのライブツアー。ミリシタも止まんねぇし、各種コラボもひっきりなし。「すべて追うのは不可能」そう断言できる供給と喧騒があった。本当に楽しかった。
……だけど、その喧騒が嘘みたいに静まる日がいつか来る。懐かしく思う日が必ず来る。必ずね。
その時に「楽しかった」って言える別れ方したいじゃん?回収できもしない忘れ物に後悔したくないじゃん?
だから、できる範囲で、全力で楽しむ必要がある。私はそう思う。
「もっとステキ 恋したいじゃない」と言える強欲も、「こっちからスマイルでピリオド」する未練がましいポジティブも、すべて“その恋の充実”の延長にあるエモーション。それだけ想える出会いは素晴らしい。
本コミュで語られる
「変わるからこそ、ありったけをぶちまけろ」という価値観。
それは
「私がミリオンライブに本気」である理由と合致する。
ぶっちゃけこの曲からこんなエモいコミュになると思ってなかったギャップもあるけど、私の中では”一つの指針”になってるコミュです。
なんかワチャワチャしてる会場の片隅で、ひとり感傷に浸ってたよ。
ハイカロリーだった第1ブロックの締めは『ショコラブル*イブ』。カロリーの重ね掛けである。
ゆきよさんの泣かせるセリフアレンジ。
べーせんの「あ~もう!」のいじらしさ。
「今以上~~オンッ」
語尾で跳ねるぴょんさんのあざとさ。
ステージに迷い込んだ猫と兎。
五者五様の愛情表現に、私は気持ち悪い笑みを浮かべてたんじゃなかろうかと思う。
第2ブロック
第2ブロック開幕は『花びらメモリーズ』。讃美歌チックなイントロでガラッと空気感が変わったね。
サビ中の「デデデデン デデデ デデデン♪」のリズム感好き。コミュの内容はあまり覚えてなかったけど、湿度高めの三(四?)角関係のストーリーに倣ったフォーメーションが多めだった気がする。紬がハミゴだったりとかね。
「愛なんて重たい方がいい」
ミリオンが誇る超ドQラブソング『スペードのQ』がここで投下。「MTS」大好き人間としては顔面文字化けしてたね。
いびつな愛情表現を「文字化け」であらわした本曲。解読すればメッセージが読み取れるギミックも含めて、目にも耳にも中毒性のある楽曲である。
発表当時は界隈の話題をさらいましたし、直近ではマネージャーさんにも割と刺さったらしい。さすスペード曲。
やたらサイケなモニター映像に妖しく光る照明。ステージ演出も気合いがきゅるってたと思うけど、亜美を除いたオリメン3名での歌唱。ここに三者三様の愛情表現が込められていた。
吹けば飛びそうなエミリーの甘い声は、肌に絡むべたつく不快感で。志保の凛とした声色は、首筋に添えたカミソリのような緊張感を帯びてた。
特筆すべきは昴。
ゆっけさんは抑揚控えめだったけど、地の”爽やかさ”が完全に裏目なんだ。
歯磨きした後に飲む麦茶。
ドライカレーのレーズン。
焼きそばに混入してるキャベツの芯。
場違いな清涼感と甘ったるさ。
間違った方向に全力投球してるカンジ。
だけど、そのミスマッチが曲にサイコーに映えてた。素晴らしいキャスティングだよな。
あと、歌詞の話させて。
映れば存在してる感 すごいのよ
この「存在”してる”感」のさり気ない狂気がスキ。「してる」が付くだけで「ちょっと頭たりてなくない?」みたいなニュアンスある。志保パートだからってのもあるけど、「真面目なツラした狂人」。人怖チックな怖さがあると思う。
いいの? いいの?
アタシの純情
ここで壊れてもいいの?
それでもいいよ いいよ
愛をくれるなら
もう今すぐに壊しちゃっても いいよ いいよ
ねー?
Cメロの完全にきゅるってるパートも捨てがたいね。疑問形が目立つパートだけど、この「?」の先って、たぶん誰もいないんすよね。だってこの問いかけ、ぜんぶ自己完結してんすよ?誰の返事も待ってないんすよ?
曲中の主人公にとって「あなた」とは、人の形をした「姿見」。青ざめて乾いた目に、”映るアタシ”に紅潮してる。「壊しちゃってもいいよね」なんて性急な破滅願望も「死にそうな想いだけが正しい」という歪んだ自己肯定と自己愛の賜物。
誰かにすべてを捧げられる”自分自身”に酔いしれてる。
正直ドキッとした人いるんじゃない?
俺は書いててドキッとしたよ、俺のことかなーって。
何事もほどほどに推していこうぜ。
『花びらメモリーズ』→『スぺQ』。
だいぶ偏ったラブソングの果てに聞こえてきたキュートなジャズサウンド。
我が担当のソロ曲『Border LINE→→→♡』に、頭を抱えた。
莉緒Pとして一言いいたい。
「如何に莉緒ちゃんが可愛いと言えど。如何に立花子さんが美しいと言えど。如何に『Border LINE→→→♡』が愛くるしい曲と言えど…………………とんでもない流れでぶち込んできましたね。こちとら大人の服着た23歳児やぞ。もうちょっと”手心”というものがあってもいいんじゃないだろうか」
私が莉緒Pだから耳に付くんだろうけど、莉緒ソロ曲になると野太い声が各所から聞こえるんよな。今回もLEVEL7の割と上段だったはずなんだけど、まだ上の方から聞こえてきてた。
「莉緒Pって実はメチャクチャいるんじゃね?」って毎回思う。
気持ちは分かるよ、俺も叫びたいもん。でも私はシャイだから、こんな所で静かに愛の言葉を垂れ流すのさ。
繧「繧ソ繧キ縺ョ縺吶∋縺ヲ繧偵≠縺偵k繧薙□縺九i
今回のライブについて語ることはない。莉緒とりかねぇが創り上げた集大成のソロステージ。私の駄文で汚すわけにはいかない。Act-4を見ずにこんなブログを見てるPがいるなら教えてほしい。多分1年後になるけど、Blu-ray貸したる。これはマジの話だよ。見たかったら言うてくれ。それだけさせるライブだった。
少し語りたいことがある。
10年の節目だからいいよね?いいでしょ?ねぇ?
今からしたいのは
「私が”百瀬莉緒”というアイドルから何をもらったか」って話。
100%自分語りだから、苦手な人は飛ばしてね。
「Pは担当に似る」
アイマス界隈にはそんな言葉がある。
嘘だと思った。
百瀬莉緒という”快活”を絵に描いたようなお姉さんに、私が重ねていい部分は微塵も無い。
「何言ってんだ、コイツら」
本気でそう思った。
――俺は先達に謝らなくちゃいけない。
「あなた方の言ってたことは正しかった」って。
“百瀬莉緒”という女性は、間違いなく大人の女性なんだ。
酸いも甘いも経験した上で、「楽しむために弾けよう」と言える価値観の持ち主。
自分の手の及ばない所に期待なんかしない。
与えられたものから最大限を見つける。
清も濁も「酒の肴」にして飲み干す度量がある。
それって、すごく「大人な価値観」だと思いません?
莉緒Pとして活動していく内に、私の中には”百瀬莉緒”がいつもいることに気づいた。病める時も、健やかなる時も、いついかなる時もだ。
そいつは、私からは出てこない言葉をいつも投げかけてくる。
楽しい時には
「今日はパ~っとやっちゃいましょう!」
やらかした時には
「お姉さんに甘えてもいいんだぞ!カンパイっ!」
疲れた時には
「お疲れさま!カンパーイ!」
アルコールしか勧めてこないんだが、担当が言うんだから致し方なし。自分で自分に“声援“を酌み交わす。
それって世間一般でいう「自己肯定」ってやつで、それは「元々の私に欠落してたもの」じゃないかと思う。
「Pは担当に似る」
先達が言いたかったのは、コレだと思った。
「お前の弱さは、担当に預けろ」
「だからその分、担当に返せ」なんだと。
知らぬ間に、私は彼女から活力をもらってた。活路を見出してもらってた。だからお礼に返してやりたいと思った。アイマスではあまり聞かない単語だけど、これが「推し活」ってやつなんだろうと思う。
「担当になってくれ」とまでは言わないが、全人類“百瀬莉緒”を心に飼うべきだと思うね。置かれた状況の中で、”最大限のポジティブ”を教えてくれるから。酸いも甘いも”肴”にする度量が彼女にはあるから。きっと、あなたの人生を豊かにしてくれることでしょう。
担当の私が言うんだから間違いないでしょ?
ナイスセクシーな我が担当に並べられたのは、”夕方の曲歌わされがち正統派アイドル”豊川風花と『オレンジの空の下』。
ミディアムテンポに合わせて”ひらりふわり”と舞う手足。すーじーも柔らかさを意識して歌唱をしていたと思うが、この”豊かな表現力”が、この人の持ち味だと改めて思う。
黄昏なんです、末柄さんの声って。
温かい気もするが、冷めてる気もする。ぼやけているようで鮮明。声の中にグラデーションが常在してる。聴けば聴くほど、私はこの人の声に発見がある。んでもって複数人曲を歌わすと、その表現力は”包容力”として楽曲をグッと引き締める。
好きにならない要素がないわ、この人。上手すぎる。
客席の光景も綺麗だったね。曲名に合わせて、わりと陽の高い夕暮れの景色。我々は舞台装置であることを再認識したよ。
風花さんは夕方の女だし、キャラカラーを紫にした人は天才。ソロ曲歌ったら勝手にそういう雰囲気になるんだもん。
ここでポップなエレクトロナンバー『STEREOPHONIC ISOTONIC』がロコとアピアランス。
ロコ再現度の高さに定評のある温姫さんが、個別衣装「カラフルトレジャー」に身を包む。
単刀直入に言おう。
あまりにもロコだった。
「ロコのレゾンデートルってプレゼンテーションそのものなんです!ロコモーティブにグラデーションするパッションのマニフェスト、プレゼンスがクレッシェンドしてパラダイムシフトしちゃえばエモーションをコミットできちゃうんですよ!それって…」イノベーションかもね!
『STEREOPHONIC ISOTONIC』
毎度感心してしまう曲中の早口セリフ。セリフ終わりに惜しみない賛辞を送りたかったけど、気道は呼気を通ることを許さなかった。胸いっぱいに感謝が膨らんでいたからだ。
誇張も冗談も抜きでDAY1でいっちゃん泣いたね。
うねったツインテール。
飛んで跳ねて伸びる瞳。
捲し立てるマシンガンに揺れる肩。
モフってやりたくなる愛くるしさ。
楽曲カード通りじゃんって思った。温姫さんの手の届く範囲すべてが、鮮烈なロコを世界にぶちまけてた。
「この人がロコの演者でよかった」心底そう思った。
最後のトラップに引っかかって拍手してたのは私です。去年のMRライブでも同じようなことあった気がする。
私がトラップに悶絶してる最中、空気を読まずにノリノリで突っ込んできたのが『マイペース☆マイウェイ』。ポップなメロに合わせて会場もノリノリのり子の様相。
「日常の手助けになるような歌を歌えるように~」
浜崎さんはMCでそう仰っていましたが、“間違いなくここに一人いる”ということをペンライト越しに伝えてた。
マジで歌詞がいいんだ。ソロ曲メドレーはゲームサイズということで披露されなかったけど、
「退屈」と「なんにもない」は
おんなじ意味じゃないって
私はこのフレーズがかなり好き。ミリオンで五指に入る名フレーズだと思ってる。「ミリオンライブ歌詞が天才選手権 Part3」が開催されたら、私は満を持して呟きたい。
目まぐるしく移り変わる、この浮世。
その中で「なんにもない」と言える。
それってスゴイことだと思いません?
変わり映えしないから誰も褒めてくれないし、自分も忘れがちだけど、そこには”努力”がある。「なんにもない」ための”苦労”がある。
誰だってそれなりに人生を頑張ってる
『幸せについて本気出して考えてみた』ポルノグラフィティ
時々はその「それなり」さえも褒めてほしい
「なんにもない」って、その「それなり」に思いを馳せる感情。
「有難き」への「ありがとう」だ。
私の「日常」は、私の努力で成り立ってる。この曲を聴いてはその事実を思い出す。誰も褒めてくれないから、自分で自分に感謝してる。
浜崎さんが「日常の手助けになるような~」って仰った時、私はすごく嬉しかった。
この人はそんな気持ちで歌ってくれてるんだと思ったし、私はその気持ちごと受け取れてるんだなと。
そう受け取れてるのは”のり子の声だから”ってのも間違いなくある。フランクなやりとりというか、仰々しさを感じさせないというか。「ちょっと奢らしてよ」くらいの感謝ぽくてね。これシリアスな声で言われたらニュアンス変わるじゃん?
長くなったけど、本当に素晴らしい歌詞だよ。作詞家さんは誰ですかね?
あ~、納得。
私も大好きです。
マイペースの次は、ハイテンポな可奈ソロ曲『おまじない』。
サビのアップテンポに『オリジナル声になって』から一歩踏み込んだ成長を感じる一方、A・Bメロの郷愁的なメロディーには歌うように歩いてそうな無邪気さも感じられる。独特なエモさがある一曲だ。
教えてもらったの(泣いてた)
小さな頃に(私に)
だれにも(たった) 負けない(ヒトツ)
おまじないを持て
「歌を歌う」ことで自身に「おまじない」をかけていた女の子が、
守ってくれたから(今度は)
私のことを(きみへと)
だれにも(たった)負けない(ヒトツ)
おまじないになる
誰かの「おまじない」になるために「歌を歌う」。
いついかなる時も”歌ってきた”可奈だからこそ説得力を持つ楽曲だな、と改めて感じる。堂に入った木戸ちゃんの姿もその一助だった。初期SSRカード衣装「フラワーリングパレ―ド」を纏って、ハツラツとしつつも軽やか。緩んでいるように見えてしなやか。そんなパフォーマンスを見せるんだから涙腺にはよろしくないよね。
少し余談だけど、「名刺代わりの1曲」って概念あるじゃないですか?私の中で各アイドルのそれってパッと思い浮かぶんですが(異論・反論あれど)、唯一といっていいくらい可奈だけは頭を悩ましちゃう。どれをお出しされても別ベクトルで「矢吹可奈100%」な楽曲たちだと思ってる。ホントいいソロ曲をもらってるよな。
DAY1直前に会場近辺で頒布してた冊子もよかったね、愛が詰まってて。今頃お星さまになってるんだろうけど、楽しく拝読させていただきました。
ソロ曲メドレーでひとしきり盛り上がった後は、Fleurangesカップリング『旅立ちのコンパス』で8thの忘れ物を回収。”でんちゃんの外ハネ”と”ちょっちょさんの前後ろの髪”が新鮮だったな。
そして、このブロック最後は『Harmony 4 You』。ミリオンのオシャレ番長”KOH氏”作曲の周年曲随一のメロディアスナンバー。コロナ禍に忘れてきた「愛」を届ける時が来た。
この位置での披露はかなり驚いたね。
シアターモチーフで周年曲。DAY1ラストの披露が妥当かな、と勝手に思ってたから。
また、それと同じくらいメンバー構成も衝撃的なものだった。センターを務めたこーりーに、みっくとこっこちゃん。
「後から10人せり上がってくるんか?」とか困惑しながら3人を眺めてたけど、少ししてから「8th不参加組の2人」であることに気付いた。様々な兼ね合いを経ての3人歌唱なんだろうけど、周年曲が「一楽曲」的扱いをされてるのは新鮮だったね。APかっしーの「レジェガ組と歌織さん」解釈もわりとスキ。
どう抗っても歌織さんの面目躍如と言える楽曲ですが、百合子の透明感と、同い年に感化されたのか年相応ボイスで歌う朋花。音の厚みに感じる”華やかさ”が原曲の特徴だと思いますが、3人歌唱のおかげか”清涼感”の方が勝ってたね。新たな気付きの多かったシーンだったと思う。
第3ブロック
開幕は、ねっとりチアソング『CHEER UP! HEARTS UP!』。
やたら英語の流暢な春香さんがいない寂しさを感じつつも、オリメン3人のチアパフォーマンスは目に優しい。声質的にもジュリアのねっちこさはいいアクセントだと思うし、私も「バカP」って蔑まれたいです。
わりとライブ映えする楽曲だな、って発見があったね。サビの”ポンポンフリフリ”とか、Cメロ終わりは思っきし舌巻いてコールすると楽しいと思う。
『夢みがちBride』→『絵羽模様』→『あのね、聞いてほしいことがあるんだ』。わりと温めな温度感で流れてきた第3ブロック。
突如、鬱蒼としたグルーブサウンドと共に現れたのは、原嶋あかり役中谷育さんの『アニマル☆ステイション!』。
「行こうよ、みんな~♪」
後追いで吠え出す客席を見て思ったね。
「所詮俺たちは人のツラした獣なんだな」って。
久々のコール曲らしいコール曲ってのもあってか開幕からすげぇ一体感。
ミリオン三大謎フレーズ「ほらね?」(残りは知らん)も飛び出した所で、私のボルテージは最高潮。こんなに小首傾げたくなる「ほらね?」も中々ないけど、なんか叫ばずにいられなかった。
育さんが熱くしたステージ。いの一番でやってきたのが、環と『たんけんぼうけん☆ハイホー隊』。
育と環。
『アニステ』と『ハイホー隊』。
盛り上がるしかないこの流れに、セトリ作成者渾身の「ほらね」を感じてた。悔しいけど「ハイホー!」言いながら全肯定ペンギンしてた。完敗。
体調不良で開演直前に出演を取り止めたAct-2。そこで披露する予定だったことがMCにて明かされていましたが、この場で回収できたようで何より。
やっぱり稲川さんの”おま環力“ってすごくて、どったんばったんしてる動きもそうだし、飛び出そうになってる目ん玉とか。一挙手一投足一全身で大神環を表現してくれるところに、私は全幅の信頼を置いてる。
あと、個別衣装(SHS付)の破壊力がすごかったね。フツーに可愛いかったわ、異性として。
完全に余談だけど、今回「みなとみらいコラボ」の一環で、クイーンズスクエアB1階にコラボ装飾があったじゃないですか?キービジュがずらっと並んでるやつ。
迷子になってたまたま通りかかったんだけど、目の前を歩いてた4~5歳くらいの女の子が「これ、カワイイ~」って、壁を指さしてたんですね。んで、その場を離れてから何のイラストだったか見に行ったんっすよ。そしたら、これ。
白昼堂々、横浜のド真ん中。
オッサンがひとり咽び泣く事案が発生した訳です。
おまっ、ピコプラはあかんて!!
「せんのー!せーふく!せんせーしょん!」してるやん!
いちミリオンファンとして、あの少女にホンマ感謝感謝感謝やで。
ソロメドレーにしては長めの暗転。
「ユニット曲か……」
そこに響くはアンプノイズ。
この瞬間がいつも好きなんだ。
誰からともなく上がる歓声に「だよね!」って肩叩きたくなる。
唇から零れたのは、ジュリア1曲目『流星群』。
曲が始まる前から、盛り上がりは最高潮だった。
この人がいないと成り立たない名シーンがいくつあっただろう。いや……“この人がいるから”名シーンになったのか。
やっぱ愛美さんのライブ力ってスゲェ。決してコール曲ではないが、たった数フレーズの「ハイ!ハイ!」煽りに会場は鉄火場。
見なくちゃいけない、聴かなくちゃいけない、盛り上がんなくちゃいけない。
そんな特大のバフ効果を付与してくる。
てか、そもそもジュリアってずるいんだ。一人だけ”ツインボーカル”なんだぜ?出力と画力が違ぇよ。
ラスサビ前の静寂に「おっ、合唱か!?」。興奮まじりにカバンを握りしめる準備してた。まぁ、結局その夢は叶わなかったけど、肺胞の一粒まで絞り出してる愛美さんが楽しそうで何よりだよ。
こんどこそ長い暗転。そこから流れてきたのは『昏き星、遠い月』。ミリオンが誇る本格ミュージカルユニットの再演である。
この曲といえば「6thでのミュージカル披露」が語り草だし、一つの完成形だと思う。今回は音源サイズでの披露。ゆきよさんのMCでも「なんか違くね?」的な違和感を語っていたけど、それだけ染み付いた曲なんでしょう。
正直6thライブに慣れ親しんだ身としては物足りなさはあったけど、短い尺だからこその発見もあったと思う。
畳みかけるエレオノーラとアレクサンドラの掛け合いは“理解しあえない2人の関係”をより色濃く表していたと思うし、全体的にスピーディーな流れに“ダイジェスト感”はあったよな。本公演が10年の集大成であることを考えると、“記憶の追体験”とも捉えられるアレンジだったなと思う。
ダークな雰囲気そのままに
『dans l’obscurité』で、このブロックは終焉を迎えた。
「フルメンバー未披露」
積年の呪縛は、この日この瞬間、過去の遺物と化した。
百合子・杏奈・昴・ロコ・瑞希。
「Chrono-Lexica」フルメンバー。
ユニット衣装「ビスクドール・ノワール」を従えて完全顕現。
開闢に生れ堕ちた瑕疵なき傀儡の産声に、蒼き鳥の羽根を汚す怨嗟の叫喚も歓喜の狂乱となりて。プロメテウスの火焔は冥府のアーティファクトを焦がし、暗澹たる舞踏の宴を焦熱たる終末に変えん。光あれ。(訳:「MTS」最初のユニットのフルメン初披露に、TwitterでボヤいてたPも大満足だね。元々アツい曲だけど、忘れもの回収もできて会場の盛り上がりは最高潮。やったね!)
杏奈「悠久を、永久を、彷徨ってきた」(訳:ここまで長いことやってきたけど!)
瑞希「それは封じられた記憶、偽りの姿」(訳:今までのクロノレキシカは完全体じゃないん……です)
ロコ「歪んでいく景色と、手に残る感触」(訳:フルメンバーは揃わないかもとギブアップだったかもですけど……コミュや音源では5人揃ってる)
百合子「真実を知るまでは、安寧に微睡む。けど、知ってしまえば」(訳:今までの不完全体クロノレキシカも好きだったかもしれません!だけど、ここで披露したからには……!)
昴「私たちは背く!そして逆光の運命を、不可逆の縛鎖を砕く!」(訳:そんなことはもう言わせないぜ!時間は戻せないけど、失った時間はここで取り戻す!)
百合子
「目覚めよ、Chrono-Lexica!」(訳:クロノレキシカの真なる姿、目に焼き付けて下さい!)
百合子がノリノリで考えたであろう完全詠唱。コミュから拾ってきてある口上らしいが、今回ライブ風に解釈するならこうでしょうか。カッコイイけど()つけて話すのやめてほしい。
とんでもねぇ火力の5分割リンクアピールの果てに、世界は2つに分かたれた。「フルメンChrono-Lexica」を知らない俺は死んだよ。知った俺も死んだけど。
人数多い方が火力高いのは合同ライブで証明済み。積年の悲願成就ともなれば尚更。
曲中カメラがバグる演出がありましたが、そん時のあべりかさんのロボットダンスが不気味すぎて怖えぇ。マジで仕上がってたな、この人。ダンスが上手いとかじゃなくて”空気感”が異様なんだ。
第4ブロック
「MS2」屈指の大問題作『きまぐれユモレスク』で開幕となった第4ブロック。予想外過ぎる選曲に毛色の違う歓声が上がってた。声からしてちょっと溶けてませんでした?
Kアリで聴くこの耳福ソング、最高に心地いい時間だったな。もう途中から目つむって身を委ねてた。
酩酊感を感じさせつつもしっかり脈打つ電子音。少しざらついた星梨花の声。小悪魔的な歌詞も相まって、耳の奥を撫ぜては背筋を震わせる。んで、目開けたら”カワイイ”が服着て踊ってる。
我が王の最新ソロ曲に死角はない。逃げ場がどこにもねぇんだ。
キュル~ル キュル~ル キュッキュ♪ ドゥン ドゥン ドュドゥン ッパーンッッ♪(ピャ~~)
蕩けそうな多幸感に転がってきたのが、桃子ソロ『ローリング△さんかく』。絶対アタマに良くなかったね、この緩急。情緒ゴロゴロ転がってたもん。
「ツンケンした桃子自身を△に例えた楽曲」という認識でしたが、「割とサウンド的にも角ばってんだな」的なことを多角形になった脳みそで考えてました。
ご本人も言うてる「史上最多の△」はLEVEL7からも観測できたし、アーカイブでほぼ△しかない場面もあったので熱望されてた楽曲なんでしょう。Act-1からお預け喰らってたしね。
ミリオン幼年組が織り成す「情緒グチャグチャソロ曲」から『ライアールージュ』,『透明なプロローグ』。徐々に対象年齢が引き上げられた所で、R18に片足突っ込んでる『Super Lover』が登場。艶めかしいイントロで情緒ゴロゴロしすぎてナイナイ。
「奈緒にこういう感情抱いていいのか?」みたいな背徳感がクセになる本曲ですが、SHS再現の”髪下ろしゆいトン”の見慣れないカンジも一助だったね。ちょっとドキッとする。どうでもいいけど、私は”びんせん”さんの描く奈緒が死ぬほどスキです。
サビ周りのリズムがやはり気持ちよくって「すっぱぁぁ らっばぁぁ」のアクセントでぶん投げる両腕に幸せを感じてた。
奈緒ソロ曲っていいよな。
「人は両腕あげるだけで楽しくなれる生き物」ってことを教えてくれるから。
サビ終わりに合わせて「バキューン👈」するのもオススメ。まぁ、撃ち殺されるのはコチラだがな。
ゆいトンのMCでも触れていた通り、DAY1当日は満月。偶然にも愛された『Super Lover』だったけど、その流れで披露されたのは『矛盾の月』。
実際どうかは知らないけど、綺麗な選曲理由だと思う。
いや良かったね、この曲!
正直、今回のライブで1番いい意味で裏切られた。
Kアリの音響が強いのか、歌唱を控えめにしてたのか。真意は分からないけど、わりとサウンドの方が耳についてた。私の所ではそう聴こえた。強く刻まれる拍動の最中に「矛盾に満ちた恋慕の情」が聞こえる訳です。
気持ち良く弾むカラダに反して、聞こえてくるのは弱いコトバ。
かき消すように 本音(こえ)を 微笑(うそ)で隠した
まさしく『矛盾の月』だなー、って楽しくなってたね。新しい聞こえ方に終始興奮してた。歌詞が浮いてくる不思議さがあったわ。
また、こういう曲を”朋花が歌う”ってのがねぇ。「天空橋朋花ソロ5曲目」でも信じそうな楽曲だよな。
色々と発見のあった楽曲だけど「何故こんなに刺さったのか」についてはDAY2で理由が判明したので、そっちに書くつもり。
その後は、ブロック唯一のバラード『カワラナイモノ』で涙ちょちょぎれて、『カンパリーナ♡』でカンパリーナ。ふざけてるんでしょうか?
第5ブロック
ついに周年初お披露目。「ミリオンはホラーに本気」路線を決定づけた『クルリウタ』さんの登場。直前MCとの落差に笑ってたわ。猟奇的すぎる。
セレブリティ溢れる千鶴さんの声は、本曲においては“通じ合えそうにない価値観の相違”に感じられて良きかな。被食者側の声質とのコントラストと言う意味でもいい選出だと思う。逃げ場が無さそうというか、篭絡してそうというか。
んで、被食者側の話するけど、エレナと茜の迫真ぶりよ。
特に落ちサビ。原曲でも情感豊かに歌ってはいるけど、生で見せられると胸に来るものはあるよな。角元さんなんか「半分セリフやろ」くらいの語り入ってた。
まぁ、そりゃそうよな。自分が演じてきたアイドル名の子が、今まさに生死の淵に立ってんだから。
ミリシタ再現で最後白ペンラ掲げたの俺だけじゃないはず。
『クルリウタ』さんが構築した赤い世界を贄に『赤い世界が消える頃』が出現。突然の“ミリオンホラー界頂上決戦”の開幕に爆笑してたね。
ホラー曲ではあるけどフリが楽しいんよ。ミリシタがよぅ出来とる。サビのお化けのフリとか超スキだし、「泣いて欲しいの」は身をくねらせたくなる。「ミリオンライブ振りコピ部員」としては怖いより楽しいが勝るんだ。
本ライブアレンジの「み~つけた⤵」は普通に鳥肌立ったな。「うわっ……」って呟いたもん。わりと陰のある配役を賜ってきた可奈らしさを感じた。これもまた10年の集大成だね。
モニターにはミリシタライクな音楽室の映像。ミリオンにも作曲提供してくれた「ヨハン・セバスティアン・バッハ」氏も、彼女らの輝きに目を光らせていましたね(物理)。
アーカイブで見なかった気がするけど、現地はラスサビ途中で出入口アップ映像が差し込まれてたはず。ミリシタ再現だと思いたい。
“ホラー曲2連続披露”で立ち込めた暗雲を切り裂いたのは『DIAMOND JOKER』。
「”音”というのは”空気の振動”です」
物理の授業でそう習ったが、”振動”なんて生易しいもんではなかった。丁寧に練られた”暴力”が、縦横無尽にスピーカーから暴れまわてた。
トランプのスートをモチーフにした「MTS」という楽曲群。その1曲目にして、スートの枠に縛られぬ「JOKER」の名を与えられた本曲。このインパクトの強さは、まさに「切り札」と呼ぶにふさわしい。
machicoさんとゆきよさんには申し訳ないが、ぶっちゃけステージは見てない。そんな余裕は私にはない。
レーザービュンビュン、ベースドゥンドゥン、フロア熱狂、オレは最高。
もう何が何やら。この手に握られてたのは”トランスしてた”という思い出だけ。11thで見せに行くからそれで許してほしい。
続いて披露された『電波感傷』で、会場はさらにヒートアップ。プロミネンス噴き上げてたわ。
『DJ』の狂乱の最中、トランスして冴え渡った脳細胞で受信した方も多かったことでしょう。「次、電波感傷🐊🐊Ah-Ah-」って。
いつの間にかグリマス時代の忘れ物にさせられた、歌織さん・紬のユニット&デュオ曲。忘れ物も回収できたし、単純に曲が強いわ。フツーに好き。
低音の響きは変わらず気持ち良かったが、ステージを見る冷静さも割とあったね。演者披露のパフォーマンスは初見だったけど、アナザーアピール感のあるフリは印象に残ってる。あの千手観音みたいなアナアピ大好きなんよ。
ここまでのホラー2曲、バイオレンス2曲。そのちょうど真ん中。初期から活躍するアングラダンスナンバー『Marionetteは眠らない』がここで登場。やっとこさ「LTP 06」メンバーでの披露。
Act-4直前の「振り返り通信 Act-3編」にて、「マリオネット(の心)も嬉しかったけど、こっちのマリオネットもね……」そんな発言もありましたが、わりとすぐに回収されましたね。ていうかAct-4でやると知ってて言うたんじゃないだろうか?
披露回数多いだけにコールの練度もバッチリ。Act-3でも堪能した歌唱力の高さは、Kアリの音響にも引けを取っていなかったと思う。個人的な後悔があるとすれば”サビの手フリ覚えとけばよかった”くらいかな。
『Marionetteは眠らない』から一転、軽妙でジャジーな『シークレットジュエル 〜魅惑の金剛石〜』が披露。
“闇”の似合う楽曲ブロックだったけど、また違った角度の闇ソング。劇中劇に合わせた闇に紛れる愉悦を思わせる大人なナンバーだ。
チーム「BRIGHT DIAMOND」の中でも落ち着いた楽曲だけど、思いのほかライブ映えしてた楽曲だと思う。素っ頓狂な「Foo-」も楽しかったし、音響のおかげか妙に耳に残る。ラストでぴょんさんに注視してたのは、私だけではないはず。
Jazzつながりでラストブロックのトリを任されたのは、絢爛豪華なビッグバンドサウンド『Shamrock Vivace』。
ブロードウェイを彷彿とさせる華やかなメロディーは本公演との相性バツグン。楽曲と世界観が互いに引き立て合ってたね。キービジュアルっぽいネオン看板風モニター演出も綺麗だった気がする。
「うぅ~、待ちきれない~!」感のある2サビ突入時のテンポ感好きだし、ラスサビの爆音ブラスは知っててもたまらんな。
随所で感じてたけど、あべりかさんの仕上がりは今回すごかったね。「弾けそうな高鳴りのChordを~♪」パートだったと思うけど、この人だけマイクのボリューム設定間違えてんじゃないかと思った。こっちの鼓動が弾けそうだったよ。
DAY1本編のラストは“ミリオン版『団結』”とも称される『EVERYDAY STARS!!』。
「個別MCの代わりにこの曲で自己紹介を」
そんな声はXでもちょいちょい見掛けたし、披露されるならそうだと私も思ってた。中々の大役を任されましたね。
なんとなく違和感を感じつつも、割と早めに登場した我が担当のセリフに確信した。
「これ、セリフ全員ちがうわ」って。
10年分の感謝を伝えるもの。
明日へのバトンを託すもの。
アレンジの方向性は様々だったけど、「なんか泣ける」という点は共通してた。
ネタ枠が軒並み欠席だったのが悔やまれる。きっと琴葉は野球をお許しになったし、まつりはマシュマロたらふく食べてたし、静香は一生うどんの話してたはず。
本曲は「765プロ総出のバラエティ番組のED曲」というコミュ設定を持つ楽曲。ミリシタ再現としてもそうですし、
聞きなれたブザー鳴り響いて
明日も見れるかな 光の海
“明日へのバトンタッチ”の意味でも綺麗な収まりだったと思う。
ひとつ後悔がある。
本曲と言えばパート開始時の「アイドル名コール」が楽しい所だし、熱の入る部分だと思う。途中から”左端&右端の交互歌唱”に気づいたんだけど、ここで”地の不利”が響いたね。
モニターには歌唱中のアイドルとセリフがドアップで映し出されていて、次のアイドルはステージを目視確認するしかない。個別衣装を着ていると言えど、LEVEL7からじゃ判別に困ったね。”色味”くらいしか分かんないんだから。
そこに囚われてしまったせいで、楽曲に集中できなかった部分があるし、終始あたふたしてしまった。次の披露がいつになるかは知らないけど、座席と視力によっては諦めも必要だ、という知見を得たよ。
DAY2
Rat A Tat!!!
本記事はいつもと趣向を変えて、DAY1とDAY2を分けずに書いています。
その理由こそDAY1ラスト&DAY2開幕を飾った『Rat A Tat!!!』にある。
DAY2 Overture直後。
一堂に会する39人(実際は戸田くんいないから38人)。
その壮観さに知っていても心打たれたが、その次に鼓膜を叩いたこの曲。ここまでセトリが最高って話はしてきたけど、この瞬間ほど感じたことはなかった。
忘れ物やら未披露曲やら。
やるべき曲は山のようにあって、39人全員参加のおかげでその全てに手が届く。1曲でも多く回収したかっただろうと思う。
だけど、その枠を1つ消費してでも”貫きたかった意図”がここにはあった。
Act-4は、ミリオンスターズ39人で繋ぐ、ひとつなぎの物語だ。
「DAY2はDAY1の続き」
そういう意図としか思えなかった。
この『Rat A Tat!!!』は、“栞”のようにしか思えなかった。
昨日の百合子の言を借りるなら
「激動の本編はこれからです!言い過ぎなんかじゃありません!!」
ってこと。
正直39人揃ってることより、ここに意識を割かれてしまったね。本当にいいセットリストだったよ。
第1ブロック
ジャッッジャーン⤴ ジャッッジャーン⤵ ジャジャッジャジャジャ~~ン♪
もう飛び跳ねたね。
ライブ初披露「MTSファイナル」シリーズより、私が“ダントツ1番ブッチギリ最高にスキest”な楽曲『サウンド・オブ・ビギニング』が、ここで解禁。
天を仰いで叫んでたから、琴葉の「は~じま~るよ~」は聞いてない。反省1。
ねぇ 何が始まるだろう
予想できたことないね
このフレーズに始まり、「朝」をテーマにした爽やかポップなオケサウンド。重なり合うハーモニーは、今日と言うキャンバスに描く色とりどりの夢の体現なんだろう。
「ビギニング」の名の通り「はじまりと原点」を意識した楽曲だと解釈していますが、この「劇場」で聴ける感慨はひとしおだったね。
Act-4開幕でブッ刺さることは疑っていなかったけど……こんなに楽しい泣き曲になるとは。マジでいい曲だ。
2サビ始まりの「ジャ~ン⤴ ジャ~ン⤴ ジャ~ン⤴ ジャ~ン⤴」で際限なく挙上していく右腕に、蕩けそうな幸福を感じてた。サビの「追いかけて~」はノリノリで振りコピすると楽しいと思うよ。
『サウンド・オブ・ビギニング』が創ったハートウォーミングを、押し潰すように聞こえてきたのは紺碧の旋律。
ロングイントロは偉大だ。
私みたいなのが曲を聴き逃したりしないよう心の準備をさせてくれるから。
興奮も沈静し刮目するステージの闇。そこに浮かぶは四連星。
Team1st
『Star Impression』
フルメンバーにて発つ。
蒼い会場とは対照に、初っ端から一体感のスゲー歌唱間コールの熱さ。Act-3で実戦投入されただけあって”練度”を感じたよね。
その際は美奈子と朋花の2名歌唱。そのパフォーマンスにも満足してたけど、今回は文字通り戦力倍増の4名歌唱。蒼曲のド真ん中を往く本曲に負けない歌唱を発揮してたね。
Pop up 星がぶつかるような
『サウンド・オブ・ビギニング』
出会い その向こうで
コミカルな出会いを描いた前曲とのギャップもあって、より極大の印象を抱かせたね。ステキな魅せ方だったと思う。
この時点でセトリ7枠が確定したことが脳裏をよぎったけど、そんなことはどうでもよかったな。
「見せて貰おうか。フルメンバーのミリアニ楽曲の性能とやらを!」
俺の中の赤い彗星も、むしろ楽しそうにしてたよ。
引き締まった空気感に煌めいたのは『フェスタ・イルミネーション』。ルミルミしてきた所に聴こえた「フェスタの開演」に客席大盛り上がり。
いま「フェスタの開演」をいただきました~。いやぁ、開幕曲なんてなんぼあってもいいですからね!!
ミルクボーイもそう言うてた。私の中にはいろんな人が住んでいるらしい。
同カード衣装に身を包んだ諏訪ちゃんの麗しさに反した、サイケなサウンドによく分からん「ほ」のコール。
何故「ほ」の一文字で、こんなにも人は熱くなれるのだろうか。
“生”ある者に”ほ”あり。
No Ho,No LIFE.
マイク向けられたから合唱した記憶があるんだけど、低音で聴くとちょっと怖いんだよな、この曲。
『フェスタ・イルミネーション』→『ファンタジスタ・カーニバル』。お祭りの連続に赤道直下の様相を見せた会場。そこに響いたのは『ユニゾン☆ビート』だった。
「きっと『Dual Style Idol』だろう」
大方の予想を覆した選曲にどよめいてる最中、目に飛び込んだのはそれ以上の衝撃だった。
“シュババッッ”と動く手足。
グルーブに弾む体幹。
ヘッドセット越しでも分かるハリのある歌声。
断言しよう。
ここまで登場してきた誰よりも踊ってた。
「Act-4で1番踊ってたのが戸田くん」
いったい誰がこんな光景を予想してただろうか?
少し脱線。
DAY2最終盤MC。ぴょんさんから「本公演は演者希望も入った公演」であることが明かされた。その影響度合いは「セトリの半数が当初と異なっている」という発言からも読み取れる。
――腑に落ちた。答え合わせだと思った。
このライブの端々で感じた違和感は、
「演者希望」という灼熱のせいだったんだと。
熱量ってのはどうしたって隠せない。みなさんも最近経験したじゃないすか、ミリアニ第一幕で。まだ化けの皮が剥がれてなかった頃のはずなんだけど感じたじゃん?「これ、ミリオン大好き人間が作ってるな」って。まぁ、皮剥いだら大好き人間どころではなかったけど。
―今の”夢”を教えてください―
歩の自己紹介曲になった「ユニゾン☆ビート」をカッコよく踊れるようになること……かな。ただ踊れるようにではなく、カッコよく……!!
『Act-3パンフレット』戸田めぐみコメント
明言はされていないけど、本曲は間違いなく”演者希望”でしょう。本公演における戸田君の“ダンスへの熱量”は、そこかしこから滲み出てる。本曲の披露もそうだし、参加した楽曲を見ても明らかだ。
無理なんて微塵もしてほしくないが、限られたリソースの中で”ダンスアイドル舞浜歩”を見事に演じ切った。
戸田めぐみという演者の“矜持”を痛い程に感じた。
矜持には最敬礼を返すのが礼儀だ。
俺はフォントを大にして書き記さなくちゃならない。
「あなたの”夢”は、間違いなく叶った」と。
あと、もう一つ言いたい。
アウトロでいまにも泣きそうな顔するの、やめてもろてええっすか?こっちはアンタが立ってるだけでいっぱいいっぱいなんよ。そんな表情されたら……もう止まんねぇんだ。
戸田くんに激情ぶつけたりぶつけられたりした所に『MUSIC JOURNEY』
冒頭のハミングが沁みる沁みる。「このセトリ、俺が作ったんちゃうか?」って勘違いしそうになるわ。
MCでこーりーも語ってた「音楽の楽しさを届けたい」。そのメッセージの伝道師としてうってつけの楽曲だと思うね。ミュージカル調のリズミカルポップスにちょいちょい挟まるコール&クラップ。ステージ演出もあって、フラッシュモブのモブになった気分でノッテた。こんなに楽しい曲だったんだね。新たな発見である。
本公演が横浜開催だった、ってのも歌織さんにとってはプラスだったんじゃないかな。Kアリーナ自体が音楽に特化したホールで、周囲には「ミュージックテラス」と名付けられた空間が広がる。少し歩けばライブハウスやらアリーナがそこかしこにある。”横浜”と言う街自体が”デカいハコ”みたいなもん。てなことを考えると衣装のチョイスも良かったね。水兵さんっぽくって。
ここは横浜だということを実感した矢先。
潮騒が騒ぎ、カモメが鳴き、柔らかな青がステージに差し込んだ――
ポケットから桃色を取り出すことに、なんの躊躇いもなかったよ。
やはりロングイントロは偉大だ。
担当ペンラを曲始まりから振らせてくれるから。
Team2nd『海風とカスタネット』。
ミリアニ随一のコール曲がここで登場。
コールのブラッシュアップ感ヤバかったし、分かりやすくて楽しい曲よな。
サビの「ハイ!ハイ!」は言わずもがな、「👏👏」がやっぱりねぇ~。今回気づいたが、フラメンコを意識すると楽しいな。chicAAmorになったつもりで手首パンパンしてた。
あとはサビ前か。
め(ジャン✊)
ぐ(ジャン✊)
ぅ(ジャン✊)
て(ジャン✊)
もう、心のカスタネットびよんびよん。軽く2,3本イッたね、靭帯が。たのちかった~。
初っ端の「Yeah!」はミスった。Act-3であれだけ注意してたのにね。反省2。
盛り上がったビーチは、センチメンタルな『オレンジノキオク』にたちまち色を変えていった。おかあさん~、風花さんがまた夕方の曲歌ってる~!
初披露となる本曲に
「いいライブだったな。掛け値なしに……」
と客席を眺めながら思ったが、まだ9曲目である。序盤も序盤。尋常じゃねぇな。
ミリアニ再現でサビはワイパーと洒落込みたかったところではありますが、ムズイんだよな~。ワイパーしてーけど、ぶっちゃけ違和感しかねぇ。
ミリアニのファンは訓練されすぎてる気がする。
静香「未来!翼!アイドルって、とっても楽しいわね!」
未来・翼「うん!そうだね!」
無邪気な掛け合いにノイジーなエレギが涙腺をくすぐる。王道をひた走る”カッコいい”アイドルソング『ABSOLUTE RUN!!!』。いちぽむのターンがやって来た。
パワフルながらもエモーショナル。ぶつけ合った日々の結実、それが本曲に感じる”説得力”の由縁なんだと感じる。
そもそも曲名がいいよな。和訳したら「ぜったい走る!!!」だよ。すんげぇミリオンじゃん。
冒頭の静香セリフに、ころあずも思わず涙したという”『Legend Girls!!』コミュ”を思い出したね。静香Pは是非。
テンションはあがったけど、同時に幾ばくかの寂しさもあった。
私がAct-4で死ぬほど聴きたかった至高のバラード『Be proud』の可能性がほぼほぼ潰えたからだ。愚痴でも文句でもないけど、ココで聴ければ枯れるほど泣いたことだろう。
昨年開催の「MOIW2023」でも披露された本曲。合同ライブと言うこともあってコールに物足りなさを感じたけど、さすがはミリPの集い。長めの歌唱コールにモニター表記もなかったと思うけど、LEVEL7でも感じるくらいには轟いてたね。
わかるよ
『ABSOLUTE RUN!!!』
言わなくてもわかるよ
いくつ言葉を交わしてきただろう
落ちサビで背を向けて重ね合ったこのフレーズ。
私はこの光景を知ってた。
見たことがあった。
正確に言うと、ちょうど1年前に彼女らの先輩がやってるのを見た。
「人間の意志を超越して、喜びや悲しみをもたらす力」
それが「その言葉」の定義である。
ならば、「言わなく」ても「わかる」意思疎通。
手段を持たぬ分かち合い。
うまく言葉に出来ないけど
『Destiny』
だってきっと運命だよね
それもまた「運命」という言葉の一端ではないだろうか。
あの3人の姿に、私はASの姿を重ねてしまった。「運命」なんて言葉が似合うくらいに積み重ねてきたんだなと。
改めて信号機が歌うことに意味のあるフレーズだと思った。
あと、これだけは言わせてほしい。
ころあず可愛かったねぇ……
2番A〜Bメロくらいでステージ脇のカメラ近くに腰かけて、ころ・まちの2人がパフォーマンスをしてた訳だけど……。ちょっとあの距離感はねぇ……。
いやっ、Machicoさんも可愛かったよ。おなじ広島の人間として尊敬してる。たまにラジオでお姉さんの声して小学生の作文読んでるもんね。すげーよ、アンタ。
だけど、ころあずの破壊力がねぇ……。
いやぁ、ちょっと異常だったよ。右側のモニター映像がこびりついてるもん。
私の中でころあずって、”そういうカテゴリー”じゃないはずだったんよ。
ワンちゃん、ネコちゃん、ころあず
そういうカテゴライズの人だったはずなんよ。
だけど、このころあずは違ったね。10年目にして初めて、俺はころあずを”そういう目”で見てしまった。
あの前のめりに手つくのがアカンわ。そういう無防備な距離感はよくない。私が悪質な人間だったらエライことされてますよ。
幼馴染に向けるような無邪気な笑顔もやめて下さい。私はあなたの幼馴染じゃないんだ。金を払ってパフォーマンスを受け取る。そういうドライな関係でいさせてくれ。こっち見ないでください。恋しちゃいますぞ。
10年目にして変なトコの扉を鬼ノックするミリオンライブ。やっぱ、ミリオンって最高だわ。最高確認。
第2ブロック
開幕『catch my feeling』から、同じくミリアニ発楽曲『バトンタッチ』へバトンタッチ。
楽曲的にも数が多いほうが映えるだろうし、実際映えてた。サビの”腕ぐるーんのフリ”とか妙に感動したよな。アピール再現だろう曲中のバトンタッチも歓声が上がってた気がする。
相も変わらずべーせんと原嶋さんがバトンタッチしてて笑ったけど、今回はもちょも参戦してましたね。ワロタ。
『バトンタッチ』のハートフルな雰囲気から一転、鳴り響いたのは激しいギターサウンド。たまに忘れそうになる“王道アイドル高坂海美”らしいエネルギッシュな楽曲『恋愛ロードランナー』が登場。溢れんばかりのバンドサウンドに載る海美ボイスに、表情筋理想的間違いなし!の楽曲である。
イントロで分かんなかったんすよ。んで、脳内で5倍速再生して「カモーンッ!」に辿り着いた瞬間の興奮をいまだに憶えてる。アハ体験てのはこういうことよな。私が脳のエクササイズに励んでる間に「カモーンッ!」は終わってた。反省3。
我がラウンジはわりと”うえしゃま推し”が多いらしく、その魅力は本人の口から摂取してください。私は『恋愛ロードランナー』3周分くらい聴いたのでお腹いっぱいです。
本曲に上田さん希望が入ってるかは分かりませんが、この選曲嬉しかったな。
海美のソロ曲は全4曲。
うち3曲は筋肉。
3/4筋肉で構成されたアイドルです。
なに言ってるか分からないと思いますが、私も分かりません。上田さんも分かってないでしょう。どうしてこんなことになったんだ?
ですが、その海美が、この10年集大成の場で、1/4を披露したんだ。
1/4の純然たる”アイドルソング”を歌ったんだ。
これは思想だね。もうとんでもない強火だよ。上田さんのライブ力も遺憾なく発揮されてた良選曲だと思う。超回復を祈って母指球筋を打ち鳴らしたね。
光あるところに影が差す。
“カッコイイ”から”カワイイ”が活きる。
両刀使いのサウスポー、永吉昴の登板。カッコイイに全振り『パーフェクトゲーム』で一球入魂。
やっぱ低音が暴力すぎる。A・Bメロあたりのベースとか堪らんよ。
わりと重たいサウンドのはずなんだけど、サッパリした後味が残るのは昴の歌唱のおかげなんでしょう。Act-4で思い知ったけど、昴にはこういう重たい曲が意外と似合うよな。
9thで私がまんまと騙された”ハンドマイクの隠し玉”はさすがに無く、終始スタンドマイクでのパフォーマンス。同カード衣装「パーフェクト・ムーヴメント」もあって堂々たるパフォーマンスだったと思う。
私がLEVEL7ってのもあるけど“白ペンラを振る”ってのも楽曲的にはありじゃね?と思う。
傷跡だらけになったって
涙で目蓋を腫らしたって
構わない
目指すのはパーフェクトゲーム
―『パーフェクトゲーム』―傷がないまま 生きられないのは
立ち向かう意味 知っているから
―『???』―
昴なりの”覚悟”を歌う本曲。同日最終ブロックで披露された”あの曲”とのシナジーもあった選曲だと感じます。
「フローズン」とは名ばかりの「激情」を感じさせる『フローズン・ワード』がこの位置に。
ゆきよさんもMCで言ってた「10th補正でエモさ勝ち気味」の言葉通り、曲中で久しぶりに詰まる部分も見受けられました。それも含めて「フローズン・ワード」だったなと思うよ。
あと単純にゆきよさんの泣き顔は美しい。
「乙女の涙は最終兵器」とはよく言ったもので。
4曲目にして与えられた琴葉ソロ曲『Sing a Wing Song』がここで初披露。「MS2」未披露組で唯一の披露楽曲となった。フル尺披露、まってま~す。
個別衣装もあって「自分自身に届ける祈りの唄」のようにも聞こえたね。
Act-1でも体感した”琴葉再現度の高さ”がスゴかったな。
もう琴葉。
琴葉でしかない。
横顔とか最高に琴葉。
えっ……田中琴葉さんですよね?
ミント色のカチューシャがよぅお似合いで。
「ソロ曲で階級分けしたら、ヘビー級のトップランカーは琴葉ソロ曲で埋まると思ってます」
とかいう、クソ失礼な文章を書いたことをココで謝罪いたします。発言は撤回しないけど。
何より言いたいのは、種田さんが終始ニコニコして歌ってたことだった。種田さんの再現度もあって、「いまの琴葉が歌う楽曲」として素晴らしいパフォーマンスだったと思う。
「完璧主義」
田中琴葉という少女を一言で言い表すなら、私はこう答える。
完璧とは元々「疵ひとつない宝玉」を意味する言葉。転じて「欠点のない」という意味を持つようになった。
それはたしかに素晴らしい代物だろう。
理想的な存在といえる。
……だけど、人間的じゃないよね。
なるべく楽しく生きてゆく為に
『ミスターパーフェクト』back number
傷つきやすい胸は捨ててしまおう
言葉通りの意味で「完璧な人間」なんていやしない。本当にそんなものを目指すなら、我々は何もかもを捨て去らなくちゃいけない。だって、キズしかないポンコツなんだから。
完璧ってのは、減点方式では辿り着かないんだ。
傷ついて、擦り減らして、零して、迷って――
それでもなお残ったモノ、手放せなかった本物こそ「完璧」だと私は思う。
完璧ってのは「キズがない」ことではなくて、「キズさえ愛せる加点方式」に宿る価値観だと思うんだ。
完璧にこなせない日も
『Sing a Wing Song』
やってみたことに無駄はないんだよ
そういう意味で言うと、このフレーズってすごく”完璧”じゃない。
今までの琴葉なら
「やってきたことに無駄はないんだよ」
そういう歌詞になってたと思う。それはそれで琴葉の成長だ。ネガティブになりがちな琴葉なりの自己肯定だと思う。
だけど、ここでは「やって”み”た」なんだ。
たった一文字の言の葉の違いだけど、そこには”手放しの好奇心”が隠れてる。
当然そこに保証はない。
うまくいくこともありゃ、傷つくこともある。
だけど、その過程さえ楽しもうとする”大雑把”がある。
あてもなくヒラヒラ落ちることさえ楽しんでそうな”自由”が滲む。
だからこの曲って
「Wing Song」なんだと思った。
だからこの曲って
「琴葉の成長の唄」だと思った。
完璧を求めてた子が辿り着いた先が、「傷ついてもいいや」という「不完全」であることが、俺はたまらなく愛おしいと思った。人間的だと思った。
『サウンド・オブ・ビギニング』が大好きなのもそういうトコロよ。「むしろ前のめりでいきたい」って琴葉が言うんだぜ。たまらんよ。
種田さんと琴葉にとって、良いことばかりの10年ではなかったでしょう。
でも、10年目のこの舞台で、ずっと笑顔で歌ってた。訳わからんことも言いながら、ずっと楽しそうにしてた。
それってすごく「完璧」じゃないかな。
琴葉Pが騒ぐ理由も分かる気がする。
担当でない私でさえ感じることが多いもん。
デデ~デデ~デ~デデデ~ン♪
人がエモに浸ってる時に、平気でこういうことをするのがミリオンライブよ。こういうのはマネしちゃ駄目やいね、琴葉。
場違いなディスコサウンド
『花ざかりWeekend✿』の投入に、先ほどまでの清らかさはどこへやら。
9thライブといい、DAY1『カワラナイモノ』→『カンパリーナ』といい。泣き曲の後にパーリナイするのが、最近の流行りなんだろうか?アルコールは水分補給にならないって知ってます?
あまりの落差に頭は真っ白。だが、コールに抜かりはねぇ。もう沁みついてんだ、花ざかりでコールすんの。
百万回だって言いますが「器用な後輩をまとめて どーん!」は心の喪黒福蔵を解き放つのがポイント。
「ミリオンライブの人気曲」として永らく愛されてきた本曲。ホンマによう活躍してくれたな。振りコピ部員としても楽しませてもらった。
いつも通り楽しかったけど、ラスサビのカメラがプロの仕事よ。俺は一杯おごりたい。
「It’s like a magic♪」
モニターにでかでかと映るのは、誰かさんのガンフィンガー👈
否が応にも理解するよね。
ミリオンきっての大砲が、最大出力で、今まさに、俺の方を向いてんだなーって。
いつもより時間の流れが遅かった気さえする。
私はイルカじゃないから今回のぴらみ砲が何連だったかは分からんが、多分なんかスゲーの出てた。みなさん、KアリのHPって見たことあります?
「全席が『音の正面』」
って書いてあるんですよ。
Act-4 DAY2現地参加者は誇るべきだよ。ぴらみ砲を真正面で受けて生還してんだから。
第3ブロック
ライブ初披露となった、Team6th『Unknown Boxの開き方』でスタート。ミリアニ第三幕、はじまったな。
印象的な千手観音もキレイに決まってたね。「小指を立てるフリが多いから~」みたいなコメントの通り、わりと早めに小指の紐が目についてた。ゆっけさんの提案らしいが、やっぱそういう所が推せるんよな。
この流れで瑞希ソロ2曲目『…In The Name Of。 …LOVE?』が披露。
「”歌”とは……?」
そんな疑問符が頭に浮かぶ複雑怪奇な楽曲。改めてすごい楽曲歌わされてるなと感心した。
髪色とか衣装のせいでもあるけど、なんか薄かったよな。「Clear」の意味で薄い。透明。見た目だけなら「消えてナイナイするんちゃうか?」みたいな儚さある。
だけど歌わしたら、もぅヤベぇんだ。存在感マシマシ。デッケー透明人間立ってんの。
『ドンロピュ』や『シャムロック』でも感じてたけど、今回のあべりかさんはマジで仕上がってたね。まぁ、仕上がってない日を知らないんだが。
M.20~M22
先に書いときましょう。
ここからのソロメドレーはマジでヤバかった。俺は灼かれた、脳みそが。なんで固めたんだよ、こんな劇物を。こんなに強い曲がAct-4まで残ってたのが信じらんねぇ……。
圧迫感のある低音。
強く刻まれる拍子。
妖しく差す照明。
でも語られるのは「私変わりたいんです」という健気な願い。
篠宮可憐ソロ3曲目
『教えてlast note…』
歌始まりだから叫びはしなかった。押し込むように息を呑んだね。
こういう曲に私はホントに弱い。
DAY1で『矛盾の月』が刺さったのも無理ない。
強いサウンドに弱い歌詞。
虚勢を張る女の唄。
そのギャップに身がよじれちゃう。サドとマゾが同時に押し寄せる。頭のキャパがいっぱいいっぱいになるんだ。
あの衣装がいい味出してたね。「クラシカルローズ」って言うんすか。ワインレッドの重厚感が雰囲気に映える。近藤さんも大概リアル可憐だけど、曲調に合わせて堂々とパフォーマンスしてたね。ミリラジでもそこら辺は意識してた旨の発言がありましたね。
だからこそ、歌詞が映える。
「揮発性のLOVE」って至高のフレーズだよな。こんだけ端的にパンチ力だせるのスゲェ。「作詞家」と書いて「錬金術師」だよ。こういう短いフレーズにこそ、作詞家さんの凄みを感じるよな。
この流れで美也ソロ2曲目『初恋バタフライ』が飛翔。
イントロで悲鳴聞こえてきて笑ったわ。まぁ、気持ちは分かる。湿度高すぎるよな。あのアコーディオンとか絶対ビチョビチョ。
このブログでも度々登場しますが、私はポルノグラフィティファンです。中学生の頃から。
この自分語りで言いたいことは「私の人生の半分はラテンで出来ている」ということです。
こんなド真ん中みたいな曲、好きにならない訳が無いんですね。ちなカラオケの十八番。ミリオンにカバー曲実装が許されるなら、私は美也に『アゲハ蝶』か『ジョバイロ』歌わす。
「指折り数えて」のフリが印象的だったけど、ちょっちょさんも曲に合わせて笑顔なしでのパフォーマンスだったと記憶している。世界観的にもマッチしてたんじゃないだろうか。
10年後のわたしを見て
『初恋バタフライ』
あなた色に染めてください
本曲の象徴的な歌詞。
この“10thライブで歌うこと”に大きな意味のある歌詞だったと思う。
だけど、本公演では”大きな忘れ物”になってしまいましたね。
少し場違いな感想だけど、あのちょちょさんを見て「アイドルって”飾り付けるもの”だな」。心底そう思った。
ポルノグラフィティのボーカルは頻繁に歌詞を間違えるんです。間違えないライブを知らないくらいには。だけど、それを本人らもファンも許容してる。むしろネタにして楽しんでる。だけどそれって”自作自演”だからできること、“自分らの中で完結する事象“だから許されること、だと思うんです。
衣装、演出、楽曲。
いくつものバトンを受け取り、最前線に立つ演者がそれを表現する。その過程を経て、ようやっと我々はステージに”アイドル”を見る。それは何一つ欠けても成立しない綱渡り。一蓮托生のバトンリレー。
桐谷「個人的に悔しい所があって……」
蝶々さんからとめどなく零れるモノに、私は「熱量」を見た。演じる者の「矜持」を感じた。たかが1フレーズの歌詞間違いだったよ。
だけど、そのたかが1フレーズに全力を投じる人が、このコンテンツにはいる。
本当にありがたいことだよ。
私が蝶々さんに掛けられる言葉は1つもないが、応援し続けてたらリベンジが叶う日も来るでしょう。いつになるかは知らんが、気長に応援させてください。
『初恋バタフライ』後、聞こえてきたのはストリングスの悲痛な叫び。オリエンタルでスリリングな『恋心マスカレード』がここで投入。
吐き捨てるような千鶴さんの歌唱は、虚勢を張ってしまう“強がり”とも、素直になれない自分への“憤り”とも取れる調べ。
力強いストリングスは徐々に悲壮感を高め、せめぎ合う両者の対立を煽る。私の琴線ごとかき鳴らされている錯覚にさえ陥る。
同カード衣装「スターダストマスカレード」も、本曲の空気感にピッタリ。たぶん唯一のアナザー衣装だったよね?
つよつよな世界観によわよわプロデューサーさんである私は(*´Д`)ハァハァしてた訳だけど、聞こえてくるのは
強がりな言葉のループを
キスで塞いでほしいの
こんなフレーズばかり。
もう、どうにかなってしまうよっ!
強いのかい⁉弱いのかい⁉どっちなんだい⁉
どっちも好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
エッチだ。すごくエッチ。実にエッチ。誠エッチの極み。だいちゅきでちゅ。
やっぱ野村さんの声って素敵でさぁ~、グラデーションが常在してるのがたまんねぇんだ。末柄さんの声が好きな理由と一緒。ざらついてるのがいい。猫のグルーミングみたく、こそばゆさを感じる。俺の全身を性感帯に変えるのら。
いやぁ、にしても強い流れだった。
マジで幅広いな、ミリオンライブ。
とんだSMプレイだったぜ。
ミリオン不動の名曲「dear…」で締めた、激熱ソロ曲メドレー。
その熱量は六弦の音色で温色を変えた。
Team7th
『トワラー』
“名シーン製造マシーン”ジュリアのギターと尾を引く歌唱。控えめながらも広域に包み込む麗花さんの歌唱。可奈のあどけなさはアクセントのように輝いていた。初歌唱となった歩は、どっしりとした存在感でこの3人を下から支えている。
先ほどまでの暴力的な流れとは異なる”シンプル”に、「これもまた音楽だな」としみじみ思った。
戸田くんが参加しているからか、なんやかんやあった4名歌唱を目の当たりにしたからか。理由は知らんが、DAY2で最も聞こえ方の変わった楽曲だった。なんかスゲー涙腺に来てたわ。
終わり方もよかったよな。アウトロを弾くジュリアに駆け寄っていく3人。
「わたし、この景色みたことある」
愛美さんが語ってた在りし日の思い出話が脳裏によぎった。
きっと、こんな光景だったんだろう。
オレンジがさざめいた会場に、陽だまりを音にしたようなメロディーが吹いた。このブロックラストは『わたしは花、あなたは太陽』
コミカライズ作品「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ ブランニューソング」発ユニット“FleurS”が歌う楽曲だ。
トリオ&花モチーフ&桃子・このみさん。この構成に『永遠の花』の幻影を見たが、もの悲しさより清涼感が勝ってた。
百合子の存在が大きいのだろうし、音数少ないメロディーラインからサビで花開く爽快感がそう思わせるのだろう。なんとなく『Glow Map』に似てるよね、編曲同じだし。
だけど……
Flower なみだで夢は育つの?
数瞬の間を置き、語られるこのフレーズ。いまだ姿を現していない“あの楽曲”が脳裏によぎったね。
意図したものだとは思わないけど、なんでどっちも花がモチーフなんだろうとか考えてた。多分”弱くて強い”から、なんだろうね。
第4ブロック
MC明け一発目に響いたのは、
ライブ初披露『Dance in the Light』。
鮮烈すぎる「産声」は、まさに雷霆の如し。昨日もあった気がするぞ、この流れ……。
いい曲をありがとう。たとえ世界のすべてを敵に回しても、そなたの子(Dance in the Light)を私は愛す。
戸田くんの「Let’s Get Down」に沸く会場。
この暴れ馬を捩じ伏せるべーせん。
カッケー全振りゆっけさん。
セクシー全振り立花子さん。
各々の尖ったとこだけを魅せつけるようなパフォーマンスにフロア熱狂。
ラスサビの「焦らさないで 私だけを見て」を立花子さんに歌わすのは鬼畜の所業。莉緒Pにはあまりにも酷だ。
そんなこと言われなくてもいつも見てるだろ。この欲張りさんめ。
「Kアリーナのフルポテンシャルを発揮する楽曲」ってのはセトリ構想の段階であったと思う。せっかくKアリでやれるんだしね。
DAY1『DIAMOND JOKER』
DAY2『Dance in the Light』
ミリオンでもトップクラスのEDM2曲が、ここで聴けたのは本当に嬉しかった。『Dance in the Light』なんか戸田くん次第みたいなトコあったし。その心配は杞憂でしかなかったが。
熱狂冷めやらぬフロアに現れたのは、垂直照明の林立。
――Fallen cage、檻は堕とされた。
天空橋朋花ソロ2曲目『鳥籠スクリプチュア』。聖母の顕現に会場は静まr……返らないねぇ。めちゃくちゃやかましかった気がする。
前曲とは違う方向に重たい。内蔵にくるタイプの重さだわ。
Act-1で特訓した甲斐もあって「天空騎士団七の誓い」を高らかに宣言できた自分を褒めてあげたい。てか”7のポーズ”すげぇな。なんかこう、グッとくるものがある。最近ヒートテック脱ぐ時は”7のポーズ”で脱ぐのがマイブームです。
この攻撃的な流れに畳みかけるのは、こちらも攻撃的な和ロック『瑠璃色金魚と花菖蒲』。
本曲と言えば「最初期披露で歌詞を飛ばしたことがトラウマ」みたいな演者エピソードがありますが、今ではそんな苦悩もどこへやら。
随所で飛び出すロングトーンには自信どころか余裕すら感じる。ご本人も「どこまで伸ばせるか楽しんでまっし!」みたいなこと言ってたし。
イントロの歓声もスゲーデカかった気がする。
ここで趣向を変えて亜利沙ソロ『Up!10sion♪Pleeeeeeeeease!』が着陸(離陸?)。
ペンラを持つ手に力が入った。
久方ぶりのコール曲だから、理由はそれだけではなかった。
俺はミリPだから難しいことは分かんねぇ。だけど、俺はミリPだから誰ひとり手放したくはねぇんだ。
また来たくなるくらい、最高に楽しい思い出を持って帰ってほしかった。
コールはあやふやだったけど、俺は俺にできることを完遂したかった。
アイドルちゃんへのサーチャージはコールなのです
宇宙開闢からそう決まってるからね。
にしてもコールの圧すごかったな。
「ちょっと怒ってます?」くらいの「A!R!I!S!A!」だった。
続いて初期を代表するコール曲『Happy Darling』。が登場。ナンスのアイドル力爆発してた。
ここで懺悔させてください。
私なりに努力はした。コール予習動画も繰り返し見たし、原曲だって何度も何度も聴いた。
ちょっと、もう無理。てんでダメ。全然わからん。フレーズはともかく、タイミングが身体に馴染む気がしない。ジュースおごるから誰か隣でレクチャーしてほしい。マジで。
開演前から諦めてたから、私の照準はたった1フレーズを見据えてた。
「必ずぶち込んでくる。ナンスなら絶対にやる」
コールで色めき立つジャングルの隙間、息をひそめて虎視眈々と狙ってた。いずれ野に放たれる「応援ください」とかいう獲物を。
コール憶えてない分際で偉そうなことは言えませんが、もしあの場で「応援するよ声量ランキング」なるものがあったとしたら、私はTPR取ってる自信がある。というか取らせてほしい。せめてもの罪滅ぼしとして。
長めの暗転。ここら辺まで来ると理解してる。「ソロ曲メドレーは終わったんだろうな」と。
このブロックラストは『Clover Days』
ミリオン最長寿コミカライズ「アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover」発ユニット”Clover”が歌う本曲。
2019年の発表から約5年。
ようやく初披露&フルメンバー歌唱の夢が叶った。めでたし。
木戸ちゃんが提案した楽曲前口上が良かったね。期待が膨れ上がっていくのが、歓声から伝わってきた。
一個人の感想だけど、BCの魅力は“生々しさ”かなと思ってます。”陰の描き方”が独特なんすよね。画風の影響もあるけど、なんか人間臭い。ジメジメしてる。15巻とか特にそう。割と共感しやすいネガティブがある。
だから、作中人物の成長にカタルシスがあって、我が身の憑き物が落ちたような読了感がある。
そんな”陰と光”が色濃く表れてるのが、本曲でシンボリックな“落ちサビ前ブレイク”だと思うんです。
僕らはひとりじゃな~~~~~い!!!!!
長い長い夜のような無音。
時間にして4秒弱。
知ってても息吐くことすら許さない緊張感があった。初聴のPがいたとしたら、さぞや居心地の悪い時間だったことでしょう。
信じてよ Clover Days
何度も 夜を超えたら
行き先は同じさ
一緒に帰ろうたとえ 冷たい 雨の夜でも
一緒に笑っていようよ
だから泣けるんだ。
この闇に咲く小さな願いが。
だから叫びたくなるんだ
この闇を裂いて「Clover Days」って。
これぞ「BC」がここに詰まってる。明けないんじゃないかって不安感と、明けた時の爽快感がこれでもかと。
ラウンジ感想会でも話題になりましたが、本公演の影の功労者は「堀江晶太」と言っても過言ではないように思う。
DAY2では本曲含め4曲の披露。曲調は多種多彩。だけど、そのどれもが会場を特別アツくさせた。この人の創る楽曲は“推進力の塊”でしかないんだ。
何故わざわざ「堀江曲」なんてカテゴライズがあるのか。それを如実に感じたライブだったね。
念願叶った『Clover Days』の初披露。雷雨のような喝采は、荘厳なストリングスでどよめきに変わった。
Team 8th『REFRAIN REL@TION』。
Cloverと同じく「デビュー曲」の役割を担う楽曲だが、新人アイドルが歌うには地に足がつき過ぎた楽曲だ。アニメを貫通してくる10年の重みがそうさせるのだろう。前曲が「雨上がり」の曲であるならば、本曲は「地」の曲。
何度も打たれ、何度も零し、何度も溢れ。100万回の雨の末に堅固と化した「地」の曲だ。
ミリオン唯一の「@曲」(そう言わさせて)としてミリアニ内では39名歌唱、「アニメ公演」となったAct-3でも全体曲的な扱いをされた本曲。39人が揃うDAY2では”ミリアニ完全再現”も期待されていただろうと思う。
だけど、そうはならなかった。間奏で披露される口上も慣れ親しんだミリアニverから変更し、最後まで5人で歌い切った。「@曲」の楔を断ち切って、「Team 8thのユニット曲」としてデビューした。ミリアニ全ユニットのフルメンバー披露が叶ったってことだ。ミリオンライブの悲願「アニメ化」のご褒美として、これ以上ないエンディングだったんじゃないかな。
第5ブロック
りかねぇがをまとめ役を務めた第5ブロックMC。
「最終ブロックも盛り上がっていきましょう~!」
我が担当に発破かけられたせいもあっただろう。あれだけ待ち望んでいたAct-4も終盤を迎えたせいもあっただろう。
「目に焼き付けよう」
期待感と少しの寂しさを感じながら、手元の多機能十六色彩発光棒を握りしめた。
いよぉぉおぉ~
ミリオンライブ、始まりました……。
ミリオン最多のコールが打ちあがる『BORN ON DREAM! 〜HANABI☆NIGHT〜』。祭りの終わりの始まり、どんちゃん騒ぎブロックの開幕だ。
数多のライブを盛り上げてきた閃光☆HANABI団。見目麗しい「全力!チアガール」を身にまとい、久方ぶりの全員集合。こんな状況、踊らにゃSong Songだよ。
初っ端からコールの厚さが違ったね。アーカイブだとより顕著。壁だよ、壁。コールの度に客席から壁が生えてた。
太鼓の音に誘われてきたのは、こちらも和風ナンバー『俠気乱舞』。いまだにジャンルが分からない曲なんだけど、教えて有識者。ロック?ファンク?スカ?
わりとミリオン味の強い2曲が並んだせいなんだけど、「ウンババしたりしないよね?」と少し危惧してた。
「エ゙エ゙エ゙ン゙タア゙ア゙ア゙テメ゙ン゙ッッ!゙!゙!゙」
たった9文字に肺活量と濁点を詰め込む愛美さん。愛美さんのがなりからしか摂取できない栄養素ってあるよな。
ラスサビに合わせて女の子ジャンプするプロも良かったね。環再現というより「楽しくてやっちゃった!」感のあるアドリブだったけど、メッチャ分かる。そこ気持ちイイっすよね。周りに人おらんかったら私も飛びたいし、イントロで背泳ぎもしたいです。
猛るドラムは駆けまわる蹄音。
犇めくベースは落ちる間を知らぬ砂塵。
嘶くギターは戦旗の如くはためき。
紫の剣戟には極橙色の徒花が散ってゆく。
突如振るわれた至上の一振り『ESPADA』に、客席は戦場こえて鉄火場。アイドルらしからぬ殺伐とした反骨音楽に半狂乱でしゅ。
名バイプレイヤー豊川風花の低音歌唱が映える本曲。
「主役に躍り出るのも当然の成り行きだな……」
などと担当でも推しにしてる訳でもない人間が偉そうに思ってた。
初っ端パートに、ラスサビ入りの
「これが私だと」、心から叫べ
割り振られたソロパートを鑑みても、活躍を期待されてたんじゃないだろうか。
俺はすーじーの怒り眉の角度に切り刻まれた。この人の眉間には伏魔御廚子がおる。
「伏して生きるな、立ちて死すべし」
そんな言葉が似合う楽曲ですが、各々の個性を魅せつけあったAct-4での披露。キレッキレの思想を感じたね。そういう意味でも個別衣装は偉大。
本曲は「MTS」シリーズの最終楽曲。初手で切られた『JOKER』が「自分こそが切り札だろう」というフレーズで完結する流れは、いま考えても鳥肌もの。
私が「MTS」好きなのもしょうがないと思うんですよね。
だって“オールjokerのトランプ”なんだぜ?班目獏も”暴”で勝負しだすチートっぷりでしょ?
Day1から繋げてきたソロ曲のバトン。ラストは我らがセンター春日未来と『未来飛行』に託された。
同カード衣装に身を包み、「いくよー!」の掛け声と共に掲げる腕。そこには楽曲カードと違わぬ光景が広がっていた。
「ここだよ 私はここにいるよ!」
そんなドでかい主張さえ聞こえた気がする。
ここで知ったが衣装名いいな。
「Go・フューチャー」だよ。
すんげぇミリオンライブだ。
ステージ中を歩き回りながらも、流れるように行われるパフォーマンスとファンサと煽り。ぴょんさんらしい客席一体型のステージに「元々パッケージング化されてるんじゃないか?」そんな一体感さえ感じた。
ソロ曲唯一のフル尺にどよめいたりもしながらも、エネルギッシュな時間が続いていった。
ミリオンの歌詞として「未来」というワードは扱いづらい。「春日未来」を連想させるから。
ミリオンは「少年漫画感・運命性」があっていいと思っている。
『Rat A Tat!!!』の「みんな みんな 未来だよ」って歌詞には、「この星に生まれたお前が主人公だ。一人一人が765プロの未来だ」みたいな”少年漫画感”と、そのフレーズを春日未来が歌う”運命性”があっていいと思って提出した。(意訳)
モモキエイジ氏コメント
モモキエイジ氏がこんな発言をしていたことを思い出したが、本公演で披露された本曲も似たような思想だったんだろうと思う。
ここまで38人で繋いだソロ曲。
一人一人が“主役”となったバトンリレー。
その先に『未来飛行』が配置される。
セットリストという必然のせいではあるが、これもまた少年漫画的なご都合主義、運命性ってやつじゃないだろうか。
それぞれの夢 ぎゅっと繋げば
『未来飛行』
大丈夫 1人じゃない!
本公演の『未来飛行』は未来のソロ曲であって、未来のソロ曲ではなかった。
間違いなく
『ミリオンスターズ39人の未来飛行』
そういう文脈があった。
答え合わせのように、アウトロで続々と飛来してくる”未来”たち。
「みんな みんな 未来だよ」な光景がステージを埋め尽くした。
戸田君がいなかったらしいが、そんなことは些末な問題だ。もう十分なものを見せてもらった。それに1人くらいなら幻覚でどうとでもなる。こちとらプロデューサーやぞ。
間髪入れずに流れてきたのは、心震わす勇壮のメロディー。
『Rat A Tat!!!』という栞を挟んだ、39人で紡ぐ物語。
「ひとりも手放さない」という強い想いが、「MILLION THEATER」に”魂”を芽吹かせた。
DAY2本編ラスト、
ミリオン魂の1曲『UNION!!』
このAct-4で「是が非でも聴きたい1曲」。主語デカいけど、全員そうだったと思ってる。
10年分を濃縮したソロ曲に、細部まで凝りに凝った個別衣装。どこまでいっても“個性を理解らせあった公演”の果てに、LEVEL7から眺めるステージ。
統一感なんてものは皆無だったよ。目に優しくない原色同士が殴り合ってた。個性がぶつかり合ってた。でも、その”雑多さ”が、どうしようもなく”一つ”だと思えた。
このモザイク柄こそ
『UNION』だよ。
この”ワガママの集合体”こそ
『MILLION』だよ。
「1かける5がミリオン」はこの世の常識だが、「1かける39は”1なる無限”」。
そんな収束・発散の定理をAct-4で見つけた。『Nature』に送り付けようと思う。
思い出を逐一書き連ねたいが、ぶっちゃけ覚えてねぇ。楽し泣きしながらコールしてたことだけは覚えてる。強いて言うなら「最後の輪唱コール」がメチャクチャ楽しかったね。
旅路は
\ はてしな~い /
夢路に
\ おわりはな~い /
ひとりじゃ
\ とどかな~い /
ひとりも
\ てばなさな~い /
なんだろう。副業で言わされる「社訓」みたいな感覚あったよね?まぁ、こんな熱量で言うたことはないのだが。
「社訓」とは「その会社で働く全社員が守るべき会社の理念や心構え」って意味らしいが、まさにその通りじゃん。
我らが「765プロダクション ミリオンライ部」が順守すべき事項は、ここに詰まってる。そうあってほしい。
『UNION!!』も終わり、本編は大団円。
長くなるから触れないけど、アンコール明けの業務連絡に投下された”2つの爆弾”に冷めやらぬ会場。
美咲ちゃんの「みんなの準備ができました」の報告。
アンコール1曲目は決まってるようなもんで、手元の3本に色を灯した。
開演から着用してたマスクも、ここで外した。
“この曲”に、私の最大限の感謝を贈りたかったから。
10周年を終えた現在、私は断言する。
「ミリオンの最高傑作」は、この曲だと。
Crossing!
39人の光景については語ったので割愛する。ステージの内容も振り返らない。
今からしたいのは
「この曲が、何故こんなにも刺さるのか?」
という謎解きです。
結論から言うと、
ここに留まることを許しはしない鉄馬の曲だからである。
聖母いわく
「人は幸せをおすそ分けする生き物」らしい。
それはきっと正しい。
我が身に余る「幸せ」は、誰かに与えたくなるのが人の性なんだろう。
直近のミリPなんてまさにそうだったでしょ。
アニメ放送時の布教活動は苛烈極まった。
「異次元フェス」や「#ミリアニムビナナ異文化交流」で他コンテンツに投じた熱量は、見てるコッチが胃もたれする。
この1年、界隈の盛り上がりに身を投じていた一人のPとして感じたことがある。
「ミリPは、幸せをおすそ分けする時に最大限の力を発揮すんじゃねーかな」って。
シアターデイズ
飛び越えて奏でよう
ちょうど1年前。
私は『Crossing!』考察記事にて、本曲のことを「ミリオンの曲じゃない」と評した。
1年経ったけど、やっぱり変わらないね。
『Crossing!』もミリPも、向いている方向は同じように思う。
見据えてるのは
「ミリオンライブの外側」だと。
この曲ってスゲーんだ。
唐沢氏の秀逸な言葉選びは涙腺に来る。ミリオンを支えてきた歴戦の作詞家だ。散りばめられた10年分のワードは泣ける。強制的にセンチメントさせてくる。思い出に足を捕らわれそうになる。
だけど、「堀江サウンド」が、それを許してはくれないんだ。
刻むドラムは、今にも飛び出しそうな「好きの原動力」の躍動で。
爪弾くギターは、俺の胸ぐらを鷲掴んで引きずり回す。
「お前が見る場所は、そっちじゃねぇ」と。
この曲が、なぜ刺さるのか?
なぜ熱くなってしまうのか?
それは、
10年なんて”ただの数字”なんだよ!!
過去を振り返るヒマなんてお前にはねぇ!!
「後を行く誰か」に繋ぐのは、“今”を生きるお前にしかできない仕事だろ!!
もらったもんは原動力に変えろ!!
立ち止まるな!!
馬車馬の如く駆け回れ!!!!!
「10周年記念曲」らしい、お上品な「叱咤激励の唄」だからだ。
運命の出会いを 信じてる?
仮に、このコンテンツとの出会いが「運命」だったとしよう。
そして、
僕が貰った
運命がお土産なら
残さず 全部持って帰ろう
その出会いで得たものを「お土産」だと言うのなら――
それは
『誰かに手渡さなくちゃいけない』
ってことだ。
足ることを知らない我々だから、バカみたいにデカいカバンを背負いこんで。
誰かにすぐ手渡せるように。
色褪せない思い出にして、果て無き旅路を行かなくちゃいけねぇんだ。
ぶっちゃけ「10周年」に燃え尽きそうになったPは多いでしょ。
アニメ化も叶って過去最高に盛り上がってた。んで、39人全員参加のライブと。
これ以上ない大団円だ。燃え尽きてもしょうがないと思うし、Xでも何人か見た。ここで終わりたいくらい楽しい1年だったよ。
だけど終わってみれば、まだ渇いてる。
私の原動力は、まだまだ唸りを上げてる。
俺はマジでミリオンライブが楽しくて仕方がねぇ。
これからもずっと楽しんでいたいし、誰かにも楽しんでもらいたい。
マジで『Crossing!』ってスゲェ曲なんだ。
「10周年記念曲」とか言うてるけど、大嘘だからね。「記念」させる気がこれっぽちもねぇんだもん。祈念や感謝より、「これからよろしく!」って走り出したくなる楽曲だもん。
10周年でこんな楽曲が出てくるなんて奇跡だとしか思えないね。
私の”胸に火を点ける楽曲”として、これ以上はない。
私の「好きの原動力」を照らす楽曲はない。
本当に素晴らしい楽曲だと思う。
惜しみない賛辞と感謝を送りたい。
Thank You!
曲終わりで合流した戸田くん含め39人が並ぶステージ。
代表として「何とかに預かって」MCを任されたのは、ころあずとぴょんさん。
溢れながらも”ミリオンへの想い”を吐き出す、ころあず。
センターとして堂々と話す、ぴょんさん。
マジで答え合わせ助かる。
さす演者面のP。
2人が並ぶ大団円の風景に恐怖と笑いを挟みつつ、ラストは当然この曲。
『Thank You!』にて、このAct-4と10thツアーは幕を閉じた。
正直ステージは見てない。見えるような距離感じゃないし、見えたところで目が足りん。LEVEL7から見える”いつも通りの光景”を目に焼き付けてた。
「100万回」は遠いように見えて、実は遠すぎない。近いように見えて、近すぎない。人に届かないところにあるわけではないけど、1人でもお客さんが欠けてしまうと届かないかもしれない。そのリアルさがある数字でもあるのかなと感じています。
『リスアニ』松井洋平インタビュー
松井氏は「100万」という数字についてこう語っていたが、この時の光景にそれを思い出してた。
『Thank You!』は、ミリオンで唯一「全てのナンバリングライブで披露されてきた楽曲」。
『Thank You!』の数だけ年を数えたし、すでに決定している”11thライブ”でも変わらないんだろう。
もはや無意識に飛び出るコールに身は委ねて、感慨に耽ってた。
この光景を何度でも見れるように。
また帰ってこられるように
そう誓ってた。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
少し思い出を語ると、この10thツアーで初めて「全通」なるものを達成しました。
それが偉いとは微塵も思いませんが、それだけさせる”原動力”に我ながら呆れた次第です。
アクセルを踏み込めば
『Search the best way』ポルノグラフィティ
オイルがエンジンに流れ込む
そういう単純なものでいい
感情の構造は
見たいから、見る。
聴きたいから、聴く。
したいから、する。
好きだから、応援する。
私とミリオンの関係は、ただのオートマチックでいい。
ミリPらしく、単純明快であればいい。
清潔な衝動に、私は正直でいたい。
だから、ここで垂れ流す。
肥大化したエンジンに任せて、16ptの足跡を刻み続ける。
だって、しょうがないじゃん。
「好き」なんだもん。
このブログを書き終えれば、私の10thイヤーも終わりを迎える。
今までの”感謝”と、これからの”期待感”を込めて、「あの言葉」で本記事の締めとさせていただきます。ミリオンライブらしくね。
ここまで読んでいただいた”あなた”にも、重ねて言わせていただきましょう。
これまでの10年と、
これからの10年に向けて。
ひゃく万感の想いを込めて。
ありがとう
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