『スペードのQ』 歌詞考察

ミリオン
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まえがき

ついに甲子園も終わってしまいましたね。

高校野球にさほど関心のない私ですが、夏の風物詩としてひと夏の終わりを感じてしまいます。

毎年「今年も夏らしいことしてないなー」と言い続けていますが、最早これが僕の中で夏の風物詩みたいになっています。

それもこれも全部暑さが悪い。

そういうことにしましょう。

 

ミリオンライブにおいても「ミリシタ夏祭り」と題して、YouTubeにてMVの連続配信が行われていますね。

最近はいろいろな試みがなされていて、うれしい限りです。

『スペードのQ』
作詞:児玉 雨子
作曲:グシミヤギ ヒデユキ

 

考察の前に

つい先日配信された「ミシシラ#13」にて発表された、スペード楽曲の2曲目。

皆さんはご覧になりましたでしょうか。

本来、楽曲が発売されてから歌詞考察していこうと思ったのですが、個人的にすごく気になったので先に書いてみようと思います。

「ミリオンのホラーはガチ」
みたいなコメントをよく見聞きしますが(大抵、クルリウタさんのせい)、ホラー枠がやって参りました。

と言っても今までと毛色が違い、「ヤンデレ?メンヘラ?」感のある曲となっています。

 

よく聞く割には違いが分からなかったので調べてみたところ、精神学上の分類ではなくあくまでスラングとのこと。

依存の対象が
相手本位なのがヤンデレ
自分本位なのがメンヘラ
となるそうです。

こう書くとヤンデレの方がマトモそう。
たぶん違うんでしょうが……。

 

歌詞考察

タイトル

今までもトランプの絵柄を彷彿とさせる文言が、タイトルには入っていました。

ただ、今回はトランプカードそのまま。
ド直球なタイトルとなっています。

きっと、昴のせいでしょう。

トランプにおいて”♠Q”は、いくつかのゲームでは“忌避される特別な存在”とされています。

“ハーツ”(減点方式のゲーム。マイナス点が少ない方が勝ち)では、♠Qは持っているだけで大きなマイナス点。

西洋版ババ抜き”オールド・メイド”では、ババとしての役割を持っています。

詳しく知りたい方は下記ご参照ください。

スペードのクイーン - Wikipedia

トランプゲームにおける♠Qは、
“厄介な存在”として認識されているようです。

ヤンデレ・メンヘラとは、”厄介者”という点が共通しています。

また、本曲はスペード曲の2曲目

絵柄札の2枚目(J,Q,K)はQueenですので、カードの順番としても綺麗に収まります

 

余談ですが、”ハーツ”では♠Qは基本的に喜ばしくないカードですが、”♥カード全種”と一緒に手札にある場合、“シュート・ザ・ムーン”と呼ばれる特殊な状態となります。

この状態は他のプレイヤーに大量失点を与える、非常に強力な状態。

基本は有害ですが、使い様によっては有益。

良くも悪くも“爆弾”といったカードです。

現実でもヤンデレ・メンヘラな方に、愛を注ぎ込むと良いかもしれませんね。

責任は取りませんが……。

 

1番 A・Bメロ

青ざめて乾いた目に 紅潮してるアタシ
映れば存在してる感 すごいのよ
恋でしょ?

青ざめて乾いた目=アナタ
紅潮してる=アタシ

ドン引きしている状態に興奮しているようです。

青ざめるほど、瞳が乾くほどにアタシを見てくれていることに興奮しているのでしょう。

ここの
「映れば存在してる感」という表現がすごい良いですね。

少し頭の足りていない感じ。
ねじ吹っ飛んでそうな感じが伝わります。

この一言だけでも、承認欲求の強さが見え隠れしています。

 

顔認証 運命だもん
前世から合鍵
嘘だらけ ちぎって燃やしたクローバー
邪魔だよ

スマホやマンションのエントランスなど日常に溶け込んでいる顔認証。

便利なもんですが、悪用するやつもいますからね。

「顔認証」「合鍵」。

デジタルとアナログの対比があって、なんとなく奇妙な感じがします。

 

君の前前前世から僕は
君を探し始めたよ

『前前前世』RADWINPS

言ってること一緒だけど、与えるイメージに雲泥の差が……。

ここで”クローバー”という単語が出てきます。

葉の枚数によって花言葉も変化します。

四つ葉であれば「私のものになって」という、メンヘラ味のある花言葉になります。

以降にも出てきますが、”クローバー”,”ダイヤ”,”心”など。

スペード以外のグループを連想させる単語も出てきます。

ちぎって燃やされたり、比較対象にされたり、刺されたり。

ヤンデレの攻撃性が表れていると思います。

 

頭 体 どちらも
神か 何か それ以上
マリアージュ マリアージュ ください
ダイヤを超えるエンゲージ

頭の先から足の先まで余すところなく、心酔しているご様子。

「神か何か分かんねーけど、すげー!!」みたいな。

やっぱ、昴じゃん。

マリアージュは仏語で”結婚”
エンゲージは英語で”婚約”

ひたすら求婚を迫ってきます。

「ダイヤを超える」の部分を亜美が歌っているのも湿度高いポイントです。

真美はダイヤ組でハジケテますので、姉妹間で湿度差がすごい。結露待ったなし。

 

1番 サビ

情緒きゅるるるきゅー れすきゅー
YESでハイになるまでQ
なぜ心 刺したの
ね 教えて?

「きゅるるるきゅー」がずっと頭の中で流れてるくらい、中毒性の高いメロディー。

YESと言わせるまで、Question(質問)し続ける執拗さが描かれています。

アタシ YES?(同意を求めて)、
相手 ハイ
(OK)

とも取れますし、

相手 YES(と答えて)
アタシ High(アップテンション↑↑)

とも取れると思います。

「なぜ心 刺したの」と、アタシ的に何か気に食わないことがあったみたい。

かわいく言うてますが、返答次第ではどえらいことになりそうな圧がすごい。

 

るるる きゅるるるきゅー れすきゅー
傷から愛になるまでQ
死にそうな思いだけ
ね 正しいね?

お風呂場でカミソリ持ってそう……。
傷の数だけ愛だと思ってそう……。

「死にそうな思いだけが正しい」と自分以外を認めない。死にそうな思いをしてるアタシが一番すごい。

アタシの排他的、独善的な部分が垣間見える歌詞です。

 

繧「繧ソ繧キ縺ョ縺吶∋縺ヲ繧偵≠縺偵k繧薙□縺九i

きゅるるるきゅー れすきゅー
るるるきゅ きゅーるらきゅー れすきゅー
薬指 マルして
ね 誓ってね?
間違えないで?

「薬指マルして」は婚約指輪の例えかな。

まぁた、求婚してらぁ。

この執拗さが、ヤンデレ・メンヘラっぽいです。

 

バグってバズる女、青羽美咲。

美咲ちゃんが壊れたと話題になりましたが、ここは特殊な歌詞になっています。

曲中では
「るるるきゅー るるるきゅー」と歌唱しますが、この文字化け自体は
「アタシのすべてをあげるんだから」と解読することができます。

わざと文字化けさせているのは、端から見ると意味不明な文字列であるが、一応解読できる。

そんな部分が、ヤンデレ・メンヘラの周囲からは理解されない、歪な愛情表現と重なるからだと思います。

 

間違えないで?

間違えないで?

ほんましつこいの、コイツら。

MVの昴がいい味出してると思います。

いつもの爽やかさとはガラッと変わって、爽やかさが悪い方向に行ってる。

歯磨きした後に食う白米みたいな。

全員分の歌い分けが欲しいです。

 

以上で、とりあえず歌詞考察は終わりです。

フルで聞けてはいないのでフルが配信され次第、加筆・修正をしようと思います。

エミリー役の郁原さんも「まだまだ序の口」と仰られています。

期待して待ちましょう。

 

追記

※220829追記

フル音源配信されましたので、たちまち耳コピにて考察してみました。

正式なものではないです。

甘い夢見る間に 消してあげた履歴
すべての今までに告ぐ ざまあみろ
誰のせい?

のんきに寝ておられるようですが、おそらく交際はしていない男女のはず。

不法侵入でもしてるんでしょう。
合鍵くらいは勝手に作ってそうではある。

見ただけで青ざめるような状態なので、わざわざ家に上げるとは思えませんし。

「消して「あげた」」という部分から、アナタのために良かれと思って行動していることが伺えます。

アナタのためと言えば聞こえはいいですが、実際は自分のため。

それがざまあみろに表れていると思います。

 

超能力 おまじない 忍び込ますアプリ
だって繋がってなくちゃ もう息ができない
助けて

超能力、おまじない。

これが純愛ストーリーであれば
「愛の力って素晴らしい……!!」なんてファンタジーな展開になりそう。

ですが、そんなものはありません。
アプリです。ごりごりテクノロジー。
メンヘラにスマホなんて持たせちゃダメ。

息ができなくなるほど、相手に依存している状態。

端から見てもしんどそうです。

「助けて」と苦しんでいるのは本音でしょう。

どちらも「助けて」と思っているでしょうが…。

 

腕と胸を裂くような
衝動 投稿 焼き付く
かけら かけら(かかさず?) 集めて
アナタだけに捧げたい

   間奏

いいの いいの アタシの純情
ここで壊れてもいいの それでも
いいわ いいわ 愛をくれるなら
もう今すぐに壊しちゃっても
いいよ いいよね

あ~あ、壊れちゃった……。

何もかもがどうでもよくなって、物事が破滅することを望む願望を”破滅願望”と言います。

そこに至る原因は様々ですが、”強いストレス”が一つ挙げられます。

こんなに好きなのに、アタシの思い通りにならない。アタシをすぐに傷つける。

そんな強いストレスが、

アタシは壊れてもいい。
だから、ありったけを。

という思想に至らせるのでしょう。

ある意味、純愛。
ゴンさんの境地です。

 

いいの(ヤケクソ)
→いいわ(納得)
→いいよね(同意)

勝手に自己完結してる感がすごい。

勝手に壊れて、勝手に納得して、勝手にハイになっています。

アナタを見てはいるのでしょうが、見てるだけ。

「watch」じゃなくて「see」。

アタシ以外は有象無象。

「アタシが良ければ、
他人なんてどうでもいい。」とでも言わんばかりの陶酔ぶり。

ヤンデレ・メンヘラの神髄を見た気がします。

 

今日も きゅるるるきゅー れすきゅー
キスしてハイになるまでチュー
何回目な運命

さぁ 答えて

落ちサビ。

すでに「前世」という歌詞が出ていますが、ここでは「何回目」となっています。

望んだ結果になるまでタイムリープする、特質系の念能力者だったみたい。

疑問形の歌詞は多く登場していますが、この「答えて」は明らかに他と違います。

臨界点ギリギリ。

今にも惨劇が起こりそうな緊張感が漂ってきます。

 

バットで撲殺か。

抹茶で毒殺か。

絵本で殴殺か。

せくちーで悩殺か。

 

選べるのは1つ。
Dead or Die。

 

無理ゲーだろ、これ。

この落ちサビ部分はめちゃくちゃリピートしてますね。

 

るるる きゅるるるきゅー れすきゅー
ミスしたら最初からです
違和感を捌いて??
ね 罰だね(待つだけ)??

最初ってどこでしょう。

「アタシ」と「アナタ」が出会う前?
生まれる前からやり直せ?

ミスを許されないループに入ったみたいですが、そもそもゴールがあるように思えません。

「ずっと放さない」という意味では、「アタシ」にとってはゴールかもしれませんが。

「最初からです」はついに一線超えた感があるんですが、いやにあっけらかんと歌っています。

彼女的にはウキウキなんでしょうね。

 

あとがき

『MILLION THEATER SEASON』も終盤に差し掛かってきましたが、個人的にめちゃくちゃ好きな楽曲です。

私の中にメンヘラ味はないと思うので、ひとつも共感できるところはないですが、この危うさが癖になりそうです。

次回のスペード楽曲
『King of Spade』も披露されましたね。

系統は全く違えど、メッセージ性の強そうな楽曲です。

何となく『夢にかけるRainbow』に似てる気がします。

最後まで楽しんでいきたいですね。

 

22.12.21 追記

他の方の考察を見ていた所、こんな記事を見つけました。

ミリシタの新メンヘラ楽曲『スペードのQ』のヤバさを知ってほしい😭|ありめP
先日Twitterで告白したように自分はメンヘラが好きなのですが(ココを押すとメンヘラ𝑳𝑶𝑽𝑬告白ツイに飛べます)アイマスが最近メンヘラに力を入れてくれていて…嬉しい!そう、『スペードのQ』のお話です。『絶対特権主張しますっ!』の自覚がない...

内容は見ていただきたいですが、目から鱗。


個人的にも本考察で所々、納得いっていませんでした。

前世の物語があるのであれば、話がループしているのも納得です。

考察の引き出しが増えるし、教養って大事だなーと思いました。

是非是非、お時間があれば覗いてみて下さい。

今度こそ、ありがとうございました。

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