『Luvliminal image』歌詞考察、というか感想

ミリオン
スポンサーリンク

まえがき

BOT第2戦楽曲『Luvliminal image』。担当がひさしぶりに上位報酬ということで、せっかくなので歌詞について感想を垂れ流してみる。

ことラブソングではぞんざいに扱われがちだった莉緒ちゃんですが、今回はつよつよラブソングが歌えるようで何より。フラれてばっかじゃ可哀想だしね。

『Luvliminal image』
作詞:辻 純更
作・編曲:平田 祥一朗

 

歌詞考察

「届こう」≠「届けよう」

フェミニンないじらしさに小さじ1杯のキモチ悪さ。なんとなく奇妙な印象を抱いてしまう本曲ですが、その奇妙さは冒頭から遺憾なく発揮されている。

キニナル 隙になる サブリミナル
未知なる こころに届こう

きみは好きになる サブリミナル
重ねる瞳の向こう

「iiau」で踏まれる韻と反復されるリズムに”キモチ良さ”と”キモチ悪さ”を同時に堪能できるパート。初見で

(こいつ直接脳内に・・・!)

的な怖さを感じたんだけど、単調なリズムで似たようなメッセージを刷り込むって、それまんま催眠術なわけで。

「サブリミナル」をテーマとしているだけあって、(こいつ直接脳内に・・・!)してくるキモさがこの曲には必要で、主人公の”支配欲”みたいなものがこの曲にはとても大切。

ふと気づいて感動してしまったんだけど、

「未知なる こころに『届こう』」

とか地味に激しくキモいよね?

 

というのも、「届こう」は文法的におかしいんすよ。

「届く」は無意志動詞(自然発生的な動作)。だから「意向形(~しよう)にできない」というルールがある。

「雨を降ろう」
「風を吹こう」
「手紙を届こう」

自然現象や自然災害の前に人は無力なのだから、無意志動詞に意志を伴う方法も当然ない。そんな裁量は人間様には与えられていないからだ。

「届こう」という本来ありえない活用に感じる嫌悪感は、

「その裁量があると振る舞っているように聞こえるから」

なんよね。

人ん家の冷蔵庫あさってるというか、大言壮語というか、越権行為というか。とにかく「届こう」という表現には「傲慢」みたいなニュアンスが滲んでいると思うんです。

それって同じじゃん。

まさに「サブリミナル」じゃん。

人ん家の冷蔵庫どころか1番だいじな「頭ん中」ズケズケ入り込む「サブリミナル」って越権行為のことじゃん。

「届こう」のキモさって、「サブリミナル」から滲んできた悪逆非道の残りカスじゃん。

意図的に間違えたフレーズで、計算し尽くされたキモさじゃん。

マジすげーよな、作詞家さんって。
言葉の最後まで思想たっぷりだもん。

やっぱ作詞家さんって神よ。
神だから無意志動詞に意志を付与するなんて人間離れしたことができんねん。

そりゃ雨だって「降ろう」し、風だって「吹こう」し、未知なる こころに「届こうなんて言えちゃうわけよ。

おっそろしー。

 

その他

そんな訳で『Luvliminal image』で1番気に入っている歌詞が「届こう」なんだけど、その他にも好きなトコがあるので書きます。簡単に。

 

(1番サビ)
蜜蜂のキスを待つ花は綺麗

(2番サビ)
秘密の形 変わる羽根の音
きみ自身が聞こえるよう

※耳コピ

1サビで「蜜蜂と花」のメタファーが展開されて「唐突にメルヘンチック!!」とか思ったけど、2番を踏まえると「秘密の形 変わる」→「秘蜜」と解釈できるギミックがおもしろい。それなら蜜蜂である必然性が出てくるし、曲の雰囲気も損なわないで済みそう。

この主人公の基本スタンスが「待ち」だから、言ってしまえば2サビのこのシーンがTrue end、「愛に進んだ」瞬間なわけで。だから直後に

無意識の少し手前の方がギュッとしたい
※耳コピ

とかいう、やたらフワフワしたセリフが出てくるのも、浮かれに浮かれた「年相応の少女感」があって微笑ましいなと思う。素でサブリミナってきそうな美也が言ってるのもポイント高い。

 

知ってる?
恋するって1番以外意味のない引力
たったひとつの特別がいいな

※耳コピ

「たったひとつの特別がいいな」がジュリアパートだけども、最後の

いーーーなぁぁぁ

が可愛すぎてしんどい。

この「んなぁぁぁ」にジュリアのカワイイが詰まりあげてる。腹くくって「カワイイ」に徹したジュリアが放つブリンブリンの「んなぁぁぁ」。さすがに涙腺と股座が熱くなりましたね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました