まえがき
もし僕が総理大臣になったら―
いの一番に改元する。上等な額縁に入れて宣言するのさ。「次の元号は『莉』である」と。
あるいは、清水寺の偉い人。年の暮れの”今年の漢字”を毎年『莉』にする。終わり良ければすべてよし。『莉』で終わる一年なんて格別に決まってる。夏には京都の山々を『莉』の大文字焼きが彩る、なんてのも雅だね。

『莉』①
これから『莉』の素晴らしさを語っていくんだけど、その前に「そもそも『莉』とは何なのか?」について軽く紹介しておこう。
『莉』は音読みで「リ,レイ」と読む。訓読みはない。
また『莉』そのものに意味は無いとされている。使われるのは「茉莉花(まつりか=ジャスミン)」あるいは「人名」しかない。
「明治安田生命 名前ランキング」によれば、2002年の「莉子」を皮切りに、毎年最低でも1つは『莉』を含む名前がノミネートしている。昨今の人名漢字ではそこそこの人気を誇っているのだ。
ちなみに同ランキング内で『莉』を含む名前は”38個”ある。一つを除いて、読みが2字の場合は「莉〇」、読みが3字の場合は「〇〇莉」というルールに則っている。
なので学マスの「莉波(りなみ)」やストプリの「莉犬(りいぬ)」は、わりとレアなお名前です。おそらく配慮だと思われる。デスノート的な。
もっと詳しく『莉』を知りたい方は下記noteも参考にしてみてほしい。『莉』の深淵を覗ける良ブログだ。ちょっと何言ってるか分かんないけども。

ざっとまとめると、『莉』は
「茉莉花」と「人名」でしか用いない漢字、であり、それ単体では何の意味も持たない漢字
である。
『莉』②
はい、なんとなく『莉』がお分かりいただけただろう。
それではここから本題。
『莉』の匂い、について語っていく。
『莉』からいい匂いがするのは……おそらく、というより十中八九「茉莉花(ジャスミン)」から来ている。
そりゃそうだよね。意味を持たない『莉』がもつ数少ない”属性”だ。そちらに引っ張られるのは理解できる。人名で用いる『莉』も多くが女性名だ。ジャスミンの可憐さや愛らしさにあやかったものだろう。男が使ったってすごく魅力的だと思う。
でも不思議なんすよね?
『莉』って「ジャスミンの匂い」じゃないんすよ?
なんだろう…もっとパッション系というか、ツンツンしてるというか、クールというか。
ジャスミンに感じる(いい意味での)甘ったるさやべたつき、暖色っぽさ…そういったものを一切感じないんすよね、『莉』の匂いって。
べつに「いやいや、めっちゃ『莉』からジャスミンの香りしますやん!」って方もいるだろう。それはそれで大切にしてほしい感性だと思う。僕はぜんぜん共感できないけど。
そりゃ「茉莉花」からはジャスミンの香りがするよ。だってジャスミンだもん。そりゃジャスミンだよ。
でも『莉』はちげぇ。『莉』オンリーはちげぇんだ。あのボヤボヤしたテイストはない。あるのは氷刃のような冷たさ・鋭さ・攻撃性だ。
いったいコイツはどこからやってくる?
「ジャスミン」くらいしか属性のない『莉』に、なぜ「ジャスミン」とは似ても似つかぬ”嗅覚”を感じてしまうのだ?
『莉』③
何回も言うけど『莉』には大した意味がない。多義語ならともかく、惑わされるほどの情報量がそもそも無い。本来であれば唯一の属性である「ジャスミン」が想起されなくてはならないはずだ。
だけど違うんすよ。『莉』ってもうちょいギャルギャルしてる。皆さんも身の回りにある『莉』を思い出してほしい。だいたいギャルでしょ?
……という訳で解明は困難を極めた。んで気づいたら夏が終わってた。この記事は”僕のひと夏の集大成”です。
遠慮せず受け取ってください。腐っちゃうので。
①象形文字
みなさんは『莉』の象形文字をご覧になったことがあるだろうか?
フツーに生きてたらないと思うのでこの機会に見てください。「OK辞典」様より引用させていただきました。

『莉』は形声文字だ。意味「艹」と発声「利」で構成されている。
そして「利」をさらに分解すると「稲」と「刀」の象形である。「利発」や「利口」のような”(あたまが)切れる”イメージはここから発している。
象形文字とはいえ『莉』の中にいちおう「刀」という要素がある。そうでなくとも一目して分かる「利」という漢字には”切れる”が含意されている。このどちらかが僕の深層にエレクトロして、「なんかシュッとしてる!」と思わせたのではないだろうか。
思うにこれって”単体で『莉』を見る”からじゃないかなーと思う。「茉莉花」の一要素としての『莉』ではなく、ただ純然たる『莉』として見るから。
まじまじと『莉』を眺めることで『莉』のゲシュタルトが崩壊し、その中にある”象形”だとか”原始的”な部分に着目してしまうんではなかろうかと。
まぁただの素人意見です。
②音象徴
ソクラテスはこう言いました。
「r(ロー)」は「あらゆる動き」を、「i(イオータ)」は「細やか」であると。
はるか昔の偉人が唱えていたように、音には”固有のイメージ”がある。んでそのイメージが僕らに影響を及ぼすことがある。この現象を音声学的に「音象徴」と呼ぶ。
詳しくは是非こちらを読んでいただきたい。

怪獣や悪役に「濁音」が多いがちとか。義務教育で修めていないはずなのに、誰だって「オノマトペ」を適切に使えているとか。
僕らは無意識的に”音のイメージ”を扱っているし、影響を受けているってことだ。
ソクラテスが仰るように『莉(ri)』を構成する「r」と「i」には、それぞれ「動き」と「小さい」というイメージがある。
ひゅるりら、さらさら、ゆらゆら……。「r」音には流麗なニュアンスが伴う。そこに「小さい」が重なると、僕は「笹船」のようなものをイメージしてしまう。すらり(これもr音)としたフォルムが想起されるのだ。
これがジャスミンとは違う「アダルティ」なカンジに繋がってんじゃないかと。
ただここで留意したいのは「i」音は「小さい」を想起させるのだから、ジャスミンらしい「愛らしさ」と強く結びついてもおかしくないんだよなーってこと。
『莉』って「ジャスミンの匂い」じゃないんすよ?
無遠慮にこんなこと言う割にはだいぶ根拠が薄い。どちらに聞こえてもいい理由がある。「うーん、個人差だね」という微塵も面白くない結論に達してしまう。
どうしたものかと悩んでいると、僕はとんでもないことに気づいてしまった。
やはり人生に活路を見出すのは、いつだって”担当”の存在なんですね。
『莉』④
先ほど「音象徴」の話をしたけど、それは「すべての文字」に存在している。
たとえば母音には「a,o>e>u>i」の順番で「大きく聞こえる」という大小関係があるし、子音なら「r」以外の子音にもそれぞれ固有のイメージがある。
ここで「百瀬莉緒」を音象徴的に解読してみよう。
まずはローマ字「ももせ/りお→momose/rio」に変換、これで母音と子音が分かれる。んでそれぞれの母音と子音の特徴を以下にまとめる。
m=柔らかい
o=大きい,丸い
s=風
e=中くらい,長い,
r=動き
i=小さい
これらをまとめると
「も」=「柔らか、大」
「も」=「柔らか、大」
「せ」=「風、長い(中)」
「り」=「動き、小」
「お」=「丸い、大」
となる。横に各音のボリューム感も図示してみる。するとどうだろう、なんか見覚えありませんか?

そうなんですよ。これって”デカくて””細くて””デカい”んですよ。それってつまり、上から「84/57/84」の均整を描くダイナマイトボデー。我らが765プロきってのセクシーモンスターであり我が担当“百瀬莉緒のプロポーション”と非常に酷似しているのだ。
「mo」は「丸くてデカい」だ。しかもそれが「momo」で2つ。丸くてデカいのが2つ。つまり豊満なバストである『ボンボン』
「せ」はすらりと伸びた中くらい。あばらあたりの曲線美、風のように滑らかである『ッ――』
「り」はくびれだ。鍛えぬいてきた”美意識の終着点”である。莉緒ちゃんをダイナマイトたらしめる要素、ボンキュッボンの扇の要『キュッッ』
そして最後は「お」。ケツだ……いや失礼した””下半身””だ。百瀬は下半身の女。ミリPなら誰しも莉緒ちゃんの初期R絵で一度や二度致したに決まってます。百瀬は下半身。異論とかマジ無理『ボンッ』
『ボンボン』『ッ――』『キュッッ』『ボンッ』なのだ。
名は体を表す。いや「体が名を表す」?もうどっちでもいいや。
要するに
「ももせりお」という名前そのものが、「百瀬莉緒の象形化」
なのだ。
おそらくミリシタ初期には”音声学者”か”音象徴感覚に鋭敏なスタッフ”がいたに違いない。
「百瀬莉緒か……ボンキュッボンな子にしたろ」もしくは「スゲーいいスタイルの子だな……”百瀬莉緒”って名前にしたろ」
こんな開発風景があったはず。マジでミリオンライブは底知れない。改めてバンナムの人材発掘力ヤバい。
話を元に戻そう。
「ももせりお」という名前そのものが「百瀬莉緒」を象っているなら、『莉』は『くびれ』を意味する。
これがどういうことかお分かりか?
バストもヒップもデカい女性は(失礼だが)ナンボでもおる。巨乳を頼んだらやって来るのは大抵デカい方だ。僕はそんなミスを何度も繰り返してきた。老若男女問わず、人は自然と肥えるようにできている。
であれば「くびれ」とはただの部位に非ず。
それは「努力」だ。「美意識」だ。己に対する「自信」なのだ。
『莉』って「ジャスミンの匂い」じゃないんすよ?
当然だ。かけた時間は覚悟の証。一朝一夕ではありえない”覚悟”が『莉』を成している。自分を磨き続ける強靭な意志を宿している。
そんなものが”可憐”で済むだろうか。”健気”の一言に収まるだろうか。そんな”甘ったるさ”で語れるだろうか。
百瀬莉緒の『莉』は鉄の匂い。
百瀬莉緒の『莉』は血の味。
百瀬莉緒の『莉』には鬼が宿っている。
もし僕が”親”になったら―
大真面目に『莉』の一字を付けたいと思っている。すごくいい匂いするし、すごくいい意味があるから。
この世界のどの辞書にも載っていないが、僕の頭の中の辞書にはこう書いてある。
『莉』
①モクセイ科の「茉莉」に用いられる字。
②つねに「最上級」であれ



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