『SECOND LIVINGROOM』歌詞考察 ~築10年のイマ~

ミリオン
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まえがき

CDに付いてるミリラジ公録の応募を忘れてました。死にたいです。

なぜ、すぐに応募しないのか?
何のために珍しくCDを買ったのか?

お前のPCに張り付けてある「ミリラジ応募」って付箋は、何のためにあるのか?インテリアか?インテリアなんか?

自己嫌悪が今季最高値を更新しましたが、当選された方は楽しんでください。

当否の舞台にすら立てない私は普通のミリラジリスナーになって、ミリラジ公録で色めき立つ同僚をTwitterごしに見るんだわ。

ミリラジ公録ってまだ応募のタイミングあるんですかね?教えてエロい人。

リリース情報 | Lantis web site
『SECOND LIVINGROOM』
作詞:伊福部崇
作・編曲:遠藤慎吾

凪庵先生のイラストいいよね。
ほっぺた、おいしそうで。

 

感想の前に

ミリラジについて

感想を語る前に少しだけミリラジの話を。

本曲は「アイドルマスター ミリオンラジオ!(通称ミリラジ)」の4代目テーマソング。

ミリオンのゆる~い雰囲気が好きな方は、視聴することをおススメします。ごく稀に真面目な話もしますが、気の置けない”ぴょんころもち”3名の自然体のトークが楽しめますよ。

無料でも聴けますが、リアルタイム視聴(毎週木曜日 21:00~21:30)のみ。

月額550円で、アーカイブ放送やブロマガ、おまけ放送がお楽しみいただけますよぉ。

アイドルマスター ミリオンラジオ!(ちばP) - ニコニコチャンネル:ゲーム
ニコニコ公式生放送「アイドルマスター ミリオンラジオ!」の公式チャンネルです。ここでは「チャンネル会員限定・おまけ生放....

作詞:伊福部崇

ミリラジテーマソングということで、例にもれずこの御方の作詞。

「天才放送作家」
「転生した喜劇王」
「E福Bさん」こと“伊福部崇氏”である。

ミリラジの構成作家でもあり、脚本家・ミュージシャンとしても活動されています。

伊福部氏のミリオンライブへの提供楽曲は全5曲。

ミリラジテーマソング
『U・N・M・E・Iライブ』
『ターンオンタイム!』
『ENDLESS TOUR』
『SECOND LIVINGROOM』

横山奈緒ソロ曲
『Home is a coming now!』

私すごい好きなんです、伊福部さんの歌詞。というか、こういう歌詞全般。

ネタ曲寄りだけど、ノスタルジーを刺激してくる、この感じが。多分、からしが効きすぎとる。

この記事でも書いてるけど、『ENDLESS TOUR』なんかミリシタに実装してほしいね。

ミリオンらしいワチャワチャ感に、意図せずとも滲み出す一体感。

この曲が発売されたのは2020年。
コロナ禍初期の混沌の真っ只中。

“出かける”なんて当たり前のことが制限された停滞したご時世に、“終わらない旅”を歌うトンチキさに救われた方もいるのではないでしょうか。

 

そんな天才作詞おじさんが作詞された
『SECOND LIVINGROOM』。

歌詞考察ってほどではありませんが、私の分かる範囲のネタやらを書いていきたいと思います。

 

歌詞考察

本曲発売前のミリラジ第497回にて、ぴもこ3名が「チョーミリラジ」「ミリラジ前がすごい分かる」と語っています。

少し急な階段の先にあるラジオブースで行われるアレコレを描いた本曲。

ミリラジ曲らしく、ミリラジ流行語大賞からのワードチョイスがふんだんに成されています。

 

ね、みんな
あ、そうだ
じつはさ 最近

幻覚?現実?

毎日のゴミ出しみたい

ミリラジ流行語大賞を受賞した
「プロデューサーねーみ」「幻覚P」

私が一票を投じた
「ミリラジはゴミ出し」

改めて見ると酷いラインナップだな。
「ごめマス」とか懐かし。

おおよそ歌詞に似つかわしくない単語達ですが、そこは作詞・作曲のプロ。

ビル明かりが透けてそうな夜感のあるオシャレポップスに、キテレツなフレーズ達も夜に溶けるネオン照明の如く違和感なく混じり合っています。

ほかにもライブ前恒例の振り入れがどうのこうのとか、唐突に早口になるオタク化したぴょんさん、狭いラジオブースで妖刀を振り回すもちょの様子が分かるパートも。

スマホの使い方がわかんないのはころあずだったと思うけど、違ったらゴメン。

そんな”バカバナシ”やら”カラサワギ”してる様子が、歌詞から見て取れます。

 

歴代ミリラジテーマソング

伊福部氏も仰るように「ミリラジ10年」の歴史を感じさせる本曲。

それが顕著に感じられるのは、サビ部分です。

運命 感じて 手をとって 歩いてた
あの日が この場所 築いている
そう気づいてるよ

ほらね 運命感じてるんでしょ?
今ここで 手を広げてる
―『U・N・M・E・Iライブ』―

聴こえてますか? ほら全部
エモくないあの日々が
ここに 繋がってる そう思ってるよ

聴こえてますか みんな
伝わってますか 全部
声も 笑顔も ほらね
―『ターンオンタイム!』―

エモくない日々を 重ねてく君と
ゴールは 見えてないけど
―『ENDLESS TOUR』―

サビでは歴代ミリラジテーマソングの印象的なフレーズが散りばめられています。個人的には「築いている」「そう気づいてるよ」の同音フレーズがリズムと合ってて好き。

ネタ部分との落差か、伊福部氏の作詞センスか、あるいは両方か。

サビのエモエモパートは何度聴いても「いいなー」と思うし、涙腺に来る。

『ENDLESS TOUR』自体はもちろんですが、この「エモくない日々」って歌詞がすごく好きなんです。私が昨年「ミリラジはゴミ出し」に投票した理由と似たものがあると思っています。

長いこと生きてると思い出に残るのは「エモい出来事」になりがちだし、他人との話題で口に出るのも「エモい出来事」ばかり。「エモい」って言うと誤解を招きそうなので、「非日常」くらいに置き換えときましょうか。

それ自体は仕方のないことで、ありきたりな日常を保存していったら何テラバイトあっても足りないし、他人と取り留めもない日常の話をしたって話が続かない。

少し大仰な言い方になりますが、「エモくない日々」は我々にとって「必要悪」的な役割を負っていると思っています。

 

ころあずが「ゴミ出し」って発言した時、私は腹抱えて笑ってたけど妙に納得したんです。

その日のトピックスに挙がるほどじゃないけど、無いと困る。

「非日常」とまでは言えないけど、「日常」とも言えない塩梅の出来事。

ミリラジ自体のお上品さも相まって、字面は悪いけどミリラジを端的に表した名言だと思ってるし、「エモくない日々」という歌詞の「ありきたりの有難さ」を感じさせるフレーズだと思ってます。

さすが、ころあず。
「ありがサンキュー」とかいう「BC/AC」くらいの特異点生み出した御方。

一部で「ミリオンライブ界のイエス・キリスト」と狂信されているのも納得です(諸説あります)。

 

通りすがりのキセキ

サビだけ見てもミリラジの歴史と想いが込められてますけど、それを最も私が感じるのはCメロ部分なんですね。

きまぐれなすききらいと
しあわせな終わり方を
CROSSして次へ行くよ

一目見て分かった方も多いと思いますが、直近ソロCDシリーズ『MS2』のソロ曲から取ったフレーズが並びます。

きまぐれなすききらい
→『きまぐれユモレスク』箱崎星梨花

しあわせな終わり方を
→『しあわせエンドロール』春日未来

CROSSして次へ行くよ
→『Cross the Future』最上静香

ソロ曲名やアイドル名を入れる試み自体は、過去テーマソングでもされています。

注目したいのはその次で、伊福部さんの想いと仕掛けが詰まってるのはここかなと思っています。

 

「DECADEの先へ」

 

「DECADE」と聞くと、某通りすがりの仮面ライダーがチラつきますが、「10年」と言う意味の単語です。「100年」を「Century」、「1000年」を「Millennium」って言ったりするのと同じ括り。

たまに「非公式ラジオ」とか揶揄されるミリラジですが、思えばミリオンライブでも稀有な存在。

ミリオンの主核となるゲーム部分は一度リセットされていますが、同一名称・同一パーソナリティで続く。ミリオンライブ開始から一繋ぎになっている唯一の媒体です。

「DECADE」なんて”一括り感”の強いワードを使ってるのは、ミリオンライブの「誰一人手放さない」精神とも取れるし、

こんなバカげた大きなカバンだから
みんな詰め込んで

『ENDLESS TOUR』

前任者との繋がりを意識した、ミリラジらしいワードチョイスだと思えます。

 

また、「Cメロでは『MS2』ソロ曲を列記した」と書いていますが、

CROSSして次へ行くよ
DECADEの先へ

この部分だけは、とある楽曲の存在が脳裏によぎります。

そう、ミリオンライブ10周年楽曲
『Crossing!』です。

「交差点の先へ」というメッセージ性は『Crossing!』を彷彿とさせますし、わざわざ「DECADE」なんて聞きなじみのない単語を用いているのも、「C→D」という分かりやすい”前進の表現”のようにも感じます。

 

この『SECOND LIVINGROOM』という楽曲。

ミリラジ版『Crossing!』だと思っていますし、ミリオンライブ10周年へのアンサーソングだと思っています。

良い意味でも悪い意味でもとっ散らかっている「ミリオンライブ」。

これまでも、これからも。
数多くの喜怒哀楽を。

ミリラジ風に言うなら
「エモい日々」を生み出してくれることでしょう。

誰よりも長くミリオンライブと連れ添ってきた「ミリラジ」。

「ミリオンライブ」がどんな激動に飲まれようとも、「ミリラジ」はここにあり続けるし、変わらぬ「エモくない日々」を重ね続けてく。

何も考えずボケーっとできる場所が「居間」だし、そんな場所の積み重ねがミリラジの「今」。

そんな「エモくない日々」をバカみたいにデカいカバンに詰め込んで、共に歩いていきますよ。

そんな「エモい」思いが込められてたらいいなー。

 

あとがき

私の中で『ENDLESS TOUR』が最高である事に変わりはありませんが、ミリラジらしさの詰まった新テーマソングだと思います。

伊福部さんのカッコいい曲とかも聴いてみたいんですがどうでしょうか、ミリオンライブ楽曲制作チーム様。

ふと思いましたけど、『U・N・M・E・Iライブ』は10th Act-1でやってもおかしくないな。オリメン揃ってないけど、1stライブの名場面と言えばこの曲だし。

『ENDLESS TOUR』はツアー最終盤でやってくれると(私の中では)確定しています。予習しておきましょう。

 

昨日のミリラジでも「ミリラジ→ミリシタ」とかいうすごい追い方してる同僚がいましたが、ミリラジ聴いてない方はミリラジ聴いてみませんか。

「ラジオ聴く時間ないし」なんて心配は不要です。

私も「何かのついで」でしか聴いたことありません。ドライブ中とか皿洗い中とか。

肩肘張らずに頭空っぽで聴けるのがミリラジの。というかラジオのいい所。

あなたの木曜日が「なんでもない日」から「素敵な日」に。

ごめん、ちょっと良く言いすぎた。

「可燃ごみの日」から「資源ごみの日」に変わるくらいのスパイスにはなると思いますよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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