はじめに
今更ですが、みなさんのミリシタ5周年はいかがだったでしょうか?
秋葉原のコラボイベントや5周年イベなど、様々な催しがありましたね。
個人的には初の秋葉原を満喫したり(時間があれば、秋葉原旅行まとめたいな)、5周年イベでは初めて100位入賞できたり。
それなりに充実した周年期間を過ごしていました。
楽しさの反動で憂うつ気味ではあるけど、一発目の歌詞考察はここから始めていきたいと思います。
5周年『夢にかけるRainbow』
ミリシタ5周年公式サイトにもあるように、今年の周年は「私たち」ではなく「私」たち。個々のアイドルにフューチャーしたコンセプトとなっている。
「誰ひとり手放さない」というフレーズが、ある種合言葉になっているミリオンライブ。だけど、本曲からはその和気あいあいとした雰囲気は微塵も感じられない。
初試聴時は「なんかヤベー周年曲来たな」と、その異質さに戸惑ってた。
ただ、周年曲の歴史を振り返ってみると、「来るべくして来たテーマ」のようにも感じています。
ミリオンの周年曲といえば、「前向き」なんて形容詞が似合いそうなポジティブソングだったけど、
塗りつぶしてきた地図を見つめつつ”再出発”を宣言する『Glow Map』。
“過去の自分”と”今の自分”。
その2人で「劇場」を歌い上げる『Harmony 4 You』。
なんとなく『Glow Map』あたりが折り返し地点になってる気はするんですよね。
意識の向き所が変化した。
“外向き”より“内向き”になった。
徐々に“自分を為す最小単位”に向かっているような傾向にはあったと思うんです。それが意図したものかどうかは知らないし、私がそう感じてるだけかもしれんけど。
まぁ、答えの出ない問いなんで歌詞考察にまいりましょう~。
歌詞考察
かける
『夢にかけるRainbow』というタイトル。楽曲のクールな印象に反して、この「かける」は柔和な印象を抱いてしまう。要するに「違和感あるよね」ってこと。
ただ、歌詞を眺めてみると、様々な「かける」が散らばっていることに気づかされます。
虹を“架ける”
夢を“描ける”
夢に“懸ける”
時間を“掛ける”
可能性に“賭ける”
スターダムを“駆け上がる”
“欠ける”ことなく
ザっと考えてもこれくらい。
5周年のキャッチコピーが「私たち」ではなく「私」たちであることを鑑みると、
「私」×「私」=「私」たち
この曲のメインテーマであろう
「個が重なる相乗効果」を説いたタイトルと受け取る事もできます。
プリズム
ひたむきに 挑む日々
唇噛み締めた(don’t give up)
夕焼けに 滲む瞳(め)に
映るプリズム
1番は回想パートがメイン。
アイドルを目指した始まりから、挫折を繰り返しながらも日々励んでいる描写がされている。
ここで出てくる
「プリズム」という言葉。
文脈からすると、「スポットライトを浴びて輝いてるステージ」みたいな言葉に置換できると思うけど、プリズムの特徴を考えると別の意味にも捉えられる。
プリズムとは、光を反射・屈折・分散させる透明な多面体の総称。理科の教科書なんかでよく見た、光を当てると7色の光に分かれる三角形のアレです。
「透明」
「光を当てると七色に光る」
この説明文。
なんとなくアイドルに似てませんか?
「アイドル」とは「見る」というギリシャ語を起源とする言葉。「見る」,「見られる」という行為は、アイドルの根本にある概念と言うこともできます。
「プリズム」と「アイドル」。
有機物と無機物とか相違点を挙げればキリがないけど、“光を当てられないと真価を発揮しない”。それについては共通してる。
アイドルソングに使うには、おあつらえ向きの単語ですね。
たらればの、その先に…
もやの中 進むような
手探りの毎日
“タラ””レバ”じゃ 探せない
私のフロンティア
元々シリアスな楽曲だけど、とりわけ悲壮感を感じるのは2番冒頭のココ。
進めど進めど先の見えない”もや”の中で新天地を探してるんだけど、前述のプリズムの価値観に照らし合わせると見つからないのも納得なんですよね。
5周年期間中、毎日繰り返された”この問答”。
「アイドルとして」
この仮定条件に「たられば」が介在する余地は無いんよ。「たられば」とは頭の中に描くお絵描き。自分以外だれ一人見ることの叶わない絵空事の類。
見られることで顕現するアイドルとは真反対の価値観、と言えます。
アレコレと思案を巡らすことを悪いとは思わないけど、Try&Error。
そのサイクルで成長していくのがアイドルだと思うし、アイドルの魅力じゃないだろうか。
失敗に震える手を握ってやれる。
最後の一歩を踏み出す手助けができる。
我々がファンではなく「プロデューサー」と呼ばれてるのは、そこに由来してるんだと改めて感じる。
「虹は7色」と言われますが、それは厳密にいえば間違い。実際にはそれぞれの間に境界線をひくことはできず、その境界線には無限のグラデーションが広がっている。
無色透明の彼女らが、何者に、何色になるのか。
その答えはステージにしか転がっていないし、やってみるまで誰にもわからない。
「その答え合わせができるよう、精進していかねば」
その決意を新たにした楽曲でした。
あとがき
虹には古来より”吉兆”の意味があります。
いま判明しているだけでも、
武道館での9thライブ開催
待望のアニメ化
嬉しい出来事で盛りだくさんです。
来年には、
ミリオンライブ10周年も控えています。
52色の……。
いや、ミリオンライブ色の虹がどこにつながっているのか。その輝きの向こう側に何があるのか。
いまから楽しみで仕方ないですな~。
この記事を書き終えれば、私の周年期間も終わり。
すこし寂しくもありますが、最後は5周年らしく”この問い”で締めくくりたいと思います。
あなたにとって、
『アイドルの輝き』とは?
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